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REPORT

コーヒーマシンのキャッシュレス化で縮まる、消費と決済

ネスレ日本

ネスレ日本は10月8日、2019年秋の事業戦略発表会で、キャッシュレス決済に対応した新型のコーヒーマシンを発表。事業者向けの製品で、11月15日にサービスを開始する。レギュラーコーヒーの消費量が減るなか、高岡浩三社長の目には、何が映っているのか。

「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ デュオプラス」のデモンストレーション。

専用タンブラーやアプリでも支払い可能に

ネスレ日本は10月8日、キャッシュレスで支払えるコーヒーマシンを発表した。事業者向けで、レンタル料金は月額1300円(税抜)から。キャッシュレス決済機能なしの場合は月額1000円(同)のプランもある。

11月1日から先行予約の受付をはじめ、同15日にサービスを開始する。10月23日には出張説明デモサービスを始めていた。

製品名は「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ デュオプラス」。累計販売台数530万台に上る「バリスタ」シリーズの新型機だ。

フルスペック(月額2000円、税抜)の場合、「Suica」や「ICOCA」といった交通系ICカードや、スマートフォンアプリ「ネスカフェアプリ」、専用のNFC(近距離無線通信技術)チップを内蔵したタンブラーでコーヒー代を支払えるのが特徴。マシンが搭載する10インチのタッチ式ディスプレーでメニューを選び、交通系ICカードやスマホ、タンブラーをマシンにかざすと支払い完了となる。

アプリとタンブラーは、ネスレ日本の会員基盤「ネスレ会員」への登録が必要で、アカウントに連携したクレジットカードで支払われる。コーヒー代金は、ネスレ日本が委託した金融業者によって、まとめて「ネスカフェアンバサダー」に振り込まれる仕組み。

「ネスカフェアンバサダー」は、オフィスなどでの使用を前提に無料でマシンを借り、専用のコーヒーパックを購入する人を指す。2012年に導入した制度で、ことし8月時点で46万人を超えている。昨今では、個人以外にも事業者が導入しており、ネスレ日本のコーヒーマシンは飲食店では約2300カ所、非飲食店系の拠点では約4200カ所に設置されている。

あらゆる場所をコーヒーの飲用機会に

ネスレ日本の高岡浩三社長は、2019年秋の事業戦略発表会で、「バリスタ デュオプラス」について、「顧客の課題を解決する"リノベーション"のひとつ」と話す。「ネスカフェアンバサダー」の開始当初は、貯金箱を置いてやっていた。小銭を入れない人がいたり、代金を回収したり、という煩雑さがあった。

「そういった手間が懸念でアンバサダーへの申し込みに踏み切れない、あるいは、貯金箱が盗まれたらどうするか、といった声もあった。細かいかもしれないが、まさに、顧客の抱える小さな問題をひとつずつ解決していくのが、"リノベーション"だと考えている」(高岡社長)

現金での支払いや回収を不要にするキャッシュレス決済に対応することで、個人のアンバサダーだけでなく、人手の少ない個人店舗でも設置しやすくなった …

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