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着実に観客数を伸ばす女子プロ野球 女子野球の夢となれるか

日本女子プロ野球機構

女子野球の普及、振興を目指し2009年に誕生した女子プロ野球。10年からは参加球団数や開催方式を試行錯誤しながら毎年公式戦を開催している。18年度は年間来場者数9万6073名と過去最高を記録。現場では女子野球界に夢を与えるためにさまざまな取り組みを行なう女子プロ野球の活動を聞いた。

春季リーグは「わかさスタジアム京都」などで開催した。

2019年度のリーグ戦は 春、夏、秋の集中型での実施

2019年9月1日、埼玉の越谷市民球場で女子プロ野球「ヴィクトリアシリーズ秋季リーグ」が開幕した。女子プロ野球は日本女子プロ野球機構が運営。現在は「京都フローラ」「愛知ディオーネ」「埼玉アストライア」の3球団と、女子選手育成を目的に編成されている「レイア」の4球団で構成している。

19年度は、春、夏、秋に地域を集中して開催するリーグ戦「ヴィクトリアシリーズ」と、8月には「ティアラカップ」を実施。10月には春季、夏季リーグで優勝した「京都フローラ」と年間2位の球団とで19年度の優勝球団を決める「女王決定戦」も控えている。

「ヴィクトリアシリーズ」開催地域は、春季は京都を中心とした関西、夏季は愛知を中心とする中部・東海、秋季は埼玉を中心とする関東。今シーズン、地域と時期を限定して開催する方式にしたのは、年間を通じて全国各地で試合を開催することによる経費を抑える狙いもある。さらには、試合開催地域における、女子プロ野球の認知が高まるのではないか、という期待もある。

女子プロ野球は、2シーズンめの11年度に年間観客数9万1973人を記録したものの、翌12年度は同3万4792人と低迷。しかし、13年度以降は毎年観客数を伸ばし、18年度は過去最高となる9万6073人を集めた。

観客動員を回復させた要因について、リーグ理事で「埼玉アストライア」の球団代表の岩崎恭子氏は、「リーグ戦開催形式や、球団名に地域を入れるリーグ全体の改革によって、球団所在地や試合開催地域のお客さまに応援してもらう取り組みによるものだと感じています」と話す。

10年度から12年度までは、試合は基本的に京都府を中心に関西で行われていた。13年度に関東を拠点とする「イースト・アストライア」(現=埼玉アストライア)が誕生。これを機に東西南北のエリアを冠する4球団によるリーグ戦が、全国各地で開催されるようになった。

15年度には、ホームタウン制を導入。宮城県仙台市が本拠地の「東北レイア」、さいたま市の「埼玉アストライア」、京都市の「京都フローラ」、兵庫県淡路市の「兵庫ディオーネ」というリーグ構成となった。その後、「東北レイア」は育成球団へ移行し、「兵庫ディオーネ」は今シーズンから本拠地を愛知県一宮市へ移した。

動員は増加傾向にあるものの、リーグの経営状境は厳しい。19年度開幕前には名誉理事の角谷建耀知氏が、そして秋季リーグ開幕前の8月26日には、スーパーバイザーの太田幸司氏が、それぞれ会見でリーグの窮状を訴えた。角谷氏はリーグ創設者であり、健康食品メーカー「わかさ生活」の社長である。女子プロ野球の運営は同社に頼るところが大きく、同氏の言葉は重い。

スタジアム滞在時間を伸ばし 来場者を楽しませる

女子プロ野球リーグは過去最高の観客動員を更新するために、春季リーグで「10万人プロジェクト」を実施した。しかし、春シーズンだけで立てる目標としてはあまりに大きく、春季リーグの動員は2万1861人に終わっている。

「ことしはリーグ創設10年めでもあり、新しいチャレンジの意味も込めてシーズンの方式も変えて、目標も高くしました」と岩崎氏は話す …

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