ここでは、最終審査員による応募企画全体の講評をご紹介します。
講評
最終審査員
何年かに渡ってこの賞の審査をさせてもらってわかったことがある。この賞のクライテリアでもっとも大事にしていることは、本当に人が動くかどうかのリアリティ。便利なしくみを作ってあげると、人は動くことが多い。
例えば、今まで3つのプロセスが必要だったけど、それを一発でできるようにするみたいなことだ。でも必ずしも、「便利=人が動く」ってことでもないんですよね。そこに、何かしらチャームな要素がなければ人は動かないのです。行動経済学者じゃないけど、人は合理的な生き物ではないってことでもあります。コンビニエントはラブを産まない。今回の審査を通じてこのことを感じました。
今回の審査会は盛り上がりましたね。上位入賞企画を決定するのはなかなか難航しました。それだけ実力が拮抗していたということかと思います。そして、最終審査会に勝ち上がった作品はどれも、コアアイデアが優れており、ターゲットが明確で、そのターゲットを動かすためのスイッチがシンプルだった気がします。
そのスイッチを押すと、いかにしてその話題が広がっていき、ターゲットを態度変容させ、動かすことができそうか、ということが想像できる企画になっていました。こういった企画とたくさん出会うことは、私にとっても大変刺激になりました。今回もありがとうございました!
今回の応募作品は全体的に良い意味で「販促」という言葉の意味をしっかりととらえた提案が多く、少しの修正で実現できそうなものが多くありました。同時に協賛企業からの課題も多様化、複雑化し、企画立案は大変だったのではないかと思います。
そんな中、近年応募企画に多かったデジタルのみのカスタマージャーニー設計中心のものだけでなく、オンライン、オフラインどちらにおいても大切なユーザーインサイト、顧客の心を掴んだ企画もたくさん見られました。まさにデジタル時代の良質な販促体験がどんどん生まれてきそうな期待を抱かせる審査会でした。今後もこれからの時代の優れた販促体験の提案楽しみにしております …