日本eスポーツをけん引するトッププレイヤーを有するDetonatioN Gaming。プロeスポーツチームから見たeスポーツ市場のこれからについて同チームの梅崎伸幸・最高経営責任者と「DetonatioN FocusMe」に所属するCeros選手に話を聞いた。

左から、「DetonatioN FocusMe」のCeros(セロス)選手、Evi(エビ)選手、DetonatioN Gamingの梅崎伸幸・最高経営責任者。
チームのファンが増加 スポンサーが支えるeスポーツ
DetonatioN Gaming(DNG)は、8つの部門を持つプロeスポーツチーム。その中の、「リーグ・オブ・レジェンド」部門である「DetonatioN FocusMe(DFM)」は、世界大会出場経験もあり、多くのファンがいる人気のチームだ。Ceros(セロス)選手、Evi(エビ)選手も日本のトッププレイヤーとして活躍。「最近では、外を歩いていると、ファンから声をかけられることが増えてきている」と同チームの梅崎伸幸・最高経営責任者(CEO)は話す。
「ゲームタイトルごとにチームを持っているからこそ感じるのですが、ことしに入ってから一選手のファンというより、チームを応援するファンが増えています。これは、eスポーツの盛り上がりの一端と言えると思います。また、大変ありがたいことに、ファングッズも年間で3000万円強の売り上げと、多くのファンの方に応援していただいており、チームに所属するプロプレイヤーのプロ意識やモチベーションアップにつながっています」(梅崎氏)
「DFM」は2015年に、雇用形態として日本初の"フルタイム・給与制"を導入したことでも知られている。梅崎氏は「eスポーツのプロとしてプレイヤーが生活できる環境を整えることがeスポーツの発展には欠かせない」と話す。プロチームの経営にはスポンサー企業との密な連携も重要になるが、「まだ新しい市場であるため、一緒につくりあげていっている状況」と梅崎氏は続ける。
実際に、スポンサー企業の支援を受け、eスポーツに取り組むCeros(セロス)選手は、「僕たちがプロとして仕事をしていく上でスポンサー企業の方々は必要不可欠な存在ですし、支援をしていただいているということは、僕たちの取り組むeスポーツに対して価値を見出していただいているということ。期待に応えられるように、日々練習を重ねています」と語る。練習時間は1日14時間にも及ぶ。

日本公式リーグ「LJL 2019 SPRING SPLIT FINAL」で戦うEvi(エビ)選手。
eスポーツはブームではなく文化 プロプレイヤーの育成が急務
梅崎氏はこのeスポーツの盛り上がりは「一過性のものではない」と言い切る …