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THE CITY BEYOND CITIES

ロンドンがまるごと、「国立公園」に?

小西純子

英国と日本には共通点がある。島国で、人口密度が高い。かたや武士道、かたや騎士道。象徴君主を置き、お茶が好き。全く異なる点もあるが、英国のいまは、ヒントになるだろう。現地からのレポートをお送りする。

「ハイドパーク」内の美術館「サーペンタイン・ギャラリー」の夏季限定パビリオン。2019年は建築家・石上純也氏の作品を展示。

2014年、"ロンドンを国立公園に"と、都市を丸ごと国立公園として指定する、一見突拍子もないアイデアが英国主要紙に掲載された。

発案者は元高校教師である英国人地理学者、ダニエル・レイヴン=エリソン氏。彼は英国中の国立公園を訪れた後にロンドンを足で巡り、都市としては特別に豊かな自然があることを実感した。そこで彼は、ロンドン市民やここを訪れる人々に、より身近な自然に親しんでもらいたいという思いから、"ロンドンを国立公園に"するため、行政への働きかけを始めたのだった。

こうした努力が実り、今年、ロンドン市は世界初の国立公園都市を標榜。7月21日から28日までの1週間、「ナショナルパークシティ・フェスティバル(国立公園都市祭)」を開催した。期間中は市内各地の公園や緑地、建物の屋上を使ってアート展や写真コンテスト、子ども向けの工作や映画上映、衣料交換会、植樹、コンサートに演劇と、300以上の催しを無料で行った。

英国で公式に国立公園として認定されるには、政府外公共機関ナチュラル・イングランドによる認定と、種々の法の適用が必要になる。レイヴン=エリソン氏とロンドン市が目指したのは、法定の国立公園の設立ではなく、都会にいながらにして豊かな自然と触れ合えるロンドンの特色を国内外にアピールし、この街に住む人々と訪れる人々が、自然に触れることで肉体的・精神的な健康を実現し、また、環境保護活動へ積極的になることだった …

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