アパレルブランドのネームタグを付け替え、新しいブランドとして再流通させる「Rename」。それは、ブランド名に左右されず、商品そのものの価値を再発見する機会にもなる。「Rename」を展開するFINEの加藤ゆかり社長は、アパレルの新しいエコシステムづくりを目指す。

「Rename」の期間ポップアップストア。現在、常設店舗はないが、出店の検討は進めているという。公式Eコマースサイト「Rename」は2018年10月にオープンした。

「Rename」で扱う商品の価格は、元のブランドに関係なく、商品自体と市場動向で決定。FINEは累計25万点以上の「Rename」商品を販売し、消化率は9割を超える。
約3年前から取り組み始め、2018年秋に公式ECサイトをオープンした「Rename(リネーム)」。アパレルブランドやメーカーの在庫を仕入れ、ブランドネームを表すタグを付け替えて、元のブランドがわからないようにした上で再流通させる事業だ。
ブランドやメーカーにとって、行き場を失った在庫を活用できる画期的な取り組みであるとともに、消費者にとっても価格面でメリットがある。「Rename」での販売価格は元の定価より3割~7割安い。
また、「Rename」というタグをあえて付けること自体が、消費者へのメッセージにもなる。購入商品をブランドで選ぶのもいいが、商品そのものの価値に着目して、選ぶ方法があってもいいはずだ。それを象徴するのが「Rename」というサービス名だ。
「Rename」を展開するFINE(名古屋市)は、2008年の創業以来、CDやDVDなどをアウトレット向けに卸す事業で業績を伸ばしていた。
しかし...