名古屋市発祥のリユース業コメ兵と、同じく名古屋市に本社をおくコメダが、コラボレーションを続けている。コメ兵が「コメダ珈琲店」店舗で、出張買取サービスを行うという内容。コラボレーションのきっかけや、その効果を聞いた。
[「コメダ珈琲店」出張買取イベント]
法改正受け仮設店舗で買い取り開始
リユースビジネスを展開している「KOMEHYO」と、喫茶店「コメダ珈琲店」を全国展開するコメダが、2回にわたりコラボを続けている。
企画の内容は「コメダ珈琲店」の駐車場に「KOMEHYO」のキャラバンカーが出向き、宝石、時計、バッグ・サイフなどを、その場で鑑定士が査定、買い取りするというもの。
第1回は2018年10月28日から11月11日にかけて、「コメダ珈琲店本店」(名古屋市)で実施した。
開催の背景には、18年10月の古物営業法の一部改正がある。法の改正前は、リユース業者は、対面では「店舗」または「顧客の自宅」でしか古物の受け取り(買い取り)ができなかった。しかし法改正により、事前申請をすれば、自由に場所が選べる「仮設店舗」でも買い取りができるようになったのだ。
「これによりリユース事業者にとってはビジネスチャンスが広がる一方、お客さまにとっても『ものを売る』機会が増え、よりリユース市場が身近になる可能性が広がりました」(コメ兵 マーケティング統括部 営業企画部 楠神卓氏)
法の改正を受け、コメ兵では「仮設店舗」をどこに設けるか、検討を続けてきた。
「念頭に置いてきたキーワードは『お客さまの近くの』『安心できる』『いつもの場所』の3つ。これは以前より店頭買い取りを利用されていたお客さまからの売却ニーズとして、『近くの場所へ来てほしい』『安心できる場所なら売りたい』という声を多数聞いていたためです」(楠神氏)
顧客視点でサービスを再考し、どうしたら「ついでに」売りたいと思ってもらえるかについて、議論を重ねたという。そして第1弾として浮かんだのが...