ラグビーワールドカップ(W杯)2019日本大会が9月20日に開幕し、日本全国12の開催都市で全48試合が開催される。昨年1月から受け付けた国内向けの先行抽選販売を皮切りに、チケット販売がスタート。3月末の一般向け二次販売の終了時点で、販売枚数は130万枚に達した。大会運営を担うラグビーW杯2019組織委員会の準備は大詰めを迎えている。

試合は全国12都市で開催。会場のひとつ、「釜石鵜住居復興スタジアム」は、大会に向けて新築された。2018年の竣工記念試合では釜石シーウェイブスとヤマハ発動機ジュビロが交流戦を行なった。
日本そして世界へ── 開催国とラグビー界における意義
ラグビーワールドカップ(W杯)は、夏季オリンピック、サッカーのFIFAワールドカップと並ぶ世界三大スポーツイベントの一つとして、世界的な注目を集めるイベントだ。
第1回大会は1987年に、オーストラリアとニュージーランドのラグビー協会が共催する招待大会として行われた。第2回以降は国際ラグビーフットボール評議会(現=ワールドラグビー、WR)主催大会となり、イングランドやフランス、ウェールズ、スコットランド、アイルランドを会場に開催され、現在に至る。
これまでの大会は、テストマッチと呼ばれる国際試合などの実績を元に、WRが発表する、「ワールドラグビーランキング」上位で、ラグビー界で実績と伝統が認められた強豪国だけが開催してきた。
日本は、2019年4月の時点で11位(ティア2)だが、これはワールドカップの開催決定後、エディー・ジョーンズ前日本代表ヘッドコーチとジェイミー・ジョセフ現ヘッドコーチの下、強化を進めてきた結果だ。ランキングが発表されるようになった2003年以降、日本の最高位は2015年の10位。つまり、現在の日本のラグビーはピーク時に迫るレベルにあることを示している。
そして、今大会はワールドランキング10位以下、さらにラグビー強豪国「ティア1」以外の国、しかもアジアで開催される史上初の大会となる。ラグビーの人気を世界的に拡大したいと考えるWRにとって、今回のW杯は意義深い。
開催国の日本にも、2015年イングランド大会の成功を継承し、国内のラグビー人気を盛り上げるために、今大会の成功には大きな意味がある。
ID登録情報を活用 チケット発売タイミングを告知
ラグビーW杯はWRが主催し、大会運営と管理はラグビーワールドカップリミテッド(RWCL)が担っている。ラグビーW杯2019組織委員会(組織委員会)は、RWCLと共に日本大会の運営・管理をする機関だ。
チケットの販売も、組織委員会がRWCLと共同で行っている。基本的には組織委員会が個人向け、RWCLは各国協会やスポンサーなどの団体向けを受け持つ。個人としてチケットを購入する場合は、日本国内だけではなく、海外在住者も、組織委員会の割り当て分を購入することになる。
チケットは、開催スタジアムや出場国を選び、そのプール戦すべてを観戦できるセット券の先行抽選販売が2018年1月19日に申し込み受付を開始。その後、通常チケットはこれまでに第二次販売まで終了し、個人向けに用意した180万枚中130万枚が売れた。5月18日からは第三次販売が、8月には第四次販売が行われる予定だ …