ECサイトが同様の購買チャネルである実店舗と大きく違う点は、プロセスをすべてデータ化でき、顧客分析・商品のレコメンドなどデータを活用したマーケティングが可能な点である。
「日本において、ECサイト化率は全体の約6%であり、実店舗での購買がほとんど。それなのにデジタルマーケティング隆盛の時代にPOS以外のデータが取れていない」とコニカミノルタの清水隆史氏は課題を指摘する。
コニカミノルタは顧客行動解析サービス「Go Insight」によって、実店舗での購買行動を可視化している。
「特にメーカー側が陥りやすい実店舗の課題としては、『本当にその店頭施策は効果あるんですか?』という流通側の質問に根拠を持って答えられないこと」と清水氏は話す。
たとえば、ある嗜好品メーカーは「Go Insight」によって販促物の効果をA/Bテストで検証し、商談に生かしている。「Go Insight」では、店頭での接触回数やコンバージョン率、属性情報、滞在時間、時間帯別情報を取得できるという。
また、次の段階となるデータ活用にも課題は多い。清水氏は「PDCAのように計画が軸になっている従来のマーケティングプロセスではデータを上手く活用できない。そのため、近年では、アジャイル型やリーンスタートアップ、CRISP-DM、OODAループなど仮説、検証をループさせる手法を導入するケースが増えている」と話す。
流動的で不確実な時代で生き残るためには、実店舗のデータ取得、データ活用の新プロセスの導入など、見直す必要があるだろう。
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