
ロフトは4月19日、美容・健康雑貨領域に特化した新業態「コスメロフト」を「東急プラザ表参道原宿」(東京・渋谷)5階にオープンした。初年度の売り上げ目標は1億円から2億円としている。「コスメロフト」としては、今後5年で50店舗の展開および総年商80億円を目指す。店舗面積は約155平方メートル。
商品はロフトのバイヤーが国内外からセレクト。構成比は、メイクアップやネイルケア商品などを50%、ヘアケアやフェイスケア、ボディケア用品を38%、ヘルスケア関連を12%とした。また、店舗では、セルフレジや仕入れの自動発注システムを導入することで、オペレーションを合理化。早期の投資回収を念頭に置いた、「ロフト」とは異なる店舗運営モデルを作った。
新業態店舗のオープンにあたりハードルとなったのは、「在庫数の確保と、他店との差別化」と、広報・渉外部の阿部武部長は話す。
在庫数の確保では、限られた店舗面積で可能なかぎり在庫数を確保するため、在庫ストッカーを備え、積載効率を高めつつ、見せ方も重視した什器を新たに制作。従来の「ロフト」店舗の什器はフェイス数を優先するため、ストッカーを組み込んでいなかったという。
「コスメ小型業態」は百貨店系、ドラッグストア系、コスメブランド系などがあり、それぞれが駅前や駅中の専門店ビルやショッピングセンターへの出店をねらう競争の激しい市場だ。他店と差別化を図るため、「コスメを揃えるだけでなく、シーズンごとにターゲット層にあった雑貨を揃えることにしました。コスメの『目的買い』に加え、『ついで買い』が増え、客単価が上がるという効果もあります」と阿部部長は話す。
オープン日には店外に行列ができるなど、すべり出しは上々の様子。同日から22日までは商品の購入者各日先着200人を対象に、カプセルにコスメやヘアケアのミニサンプルを入れたクレーンゲームを実施した。「美容・健康雑貨」はロフトの売り上げのうち36%を占める。同社は2019年3月時点で、全国に117店舗を展開し、今期も10店舗以上の新設や改装を進めている。