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THROUGH BOUNDARIES

禅の考える「利益を得る」方法

宇野 全智(禅僧/曹洞宗総合研究センター研究員)

武帝の不純な動機を見抜いた達磨大師。他人の動機はよく見える(写真=123RF)

つい先日も選挙がありましたが、テレビはよく、当選者が「ダルマ」に目を入れる光景を流します。「ダルマ」は禅の教えを中国へ伝えるためにインドから渡ってきた禅僧「達磨大師」がモデル。今回は達磨と、ある皇帝の会話から、禅の考える「利益を得る」方法について読み解いていきます。

当時の中国は南北朝時代の「梁」で、支配していたのは武帝。「仏心天子」とあだ名されるほど信仰が厚く、仏教の"大スポンサー"ともいうべき人物です。武帝は達磨が来訪したと聞き、会ってみることにしました。

宮殿を訪れた達磨に、武帝は得意げに尋ねます。「私はこれまでたくさんのお寺を建立し、教えを広め、僧侶を育成してきた …」

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