
UCC上島珈琲(兵庫・神戸)は3月4日、利用者の好みに合わせたコーヒーを販売する「My COFFEE STYLE」のWebサイトをオープン。同月26日より定期購買サービス「My COFFEE お届け便」をスタートした。
専用Webサイトで申し込める「テイスティングキット」か、UCCの店舗で4種類のコーヒーを試飲し、感想を「My COFFEE STYLE」に入力すると、利用者の好みが「COFFEEマップ」上に表示される。この好みに合わせて、コーヒー豆が毎月届くサービスだ。同月4日には先着1000人を対象としたテイスティングキットの無料配布を始めた。
開始時は16種類のコーヒーを用意し、コーヒー豆の量や全自動コーヒーメーカーのレンタルの組み合わせなどによって複数のコースを設ける。嗜好の傾向は毎月集計するため、利用を続けるほど届くコーヒーの精度が高まる仕組み。
店頭に並ぶコーヒーの銘柄が増え、消費者の選択肢が広がっている半面、「購入者から『自分の求めている味がわからない』という声があった」と、UCC上島珈琲 マーケティング本部 デジタル推進部部長 染谷清史氏は話す。
「当社として、継続的に支持されるためにはお客さまとの直接の接点を設け、より個々人の好みに合わせた体験を提供することが重要だと考えた」(染谷氏)
「My COFFEE STYLE」は既存組織から独立した体制で運用する。「大組織の中では、個性の際立った製品やサービスが生み出しづらい。また、新サービスを立ち上げる場合は少数精鋭で意思決定のプロセスをシンプルにし、判断スピードを早めることも重要だと考え、組織体制もあわせて提案した」(染谷氏)
「COFFEE STYLE UCC」(横浜市)や、カフェチェーン「UCC CAFÉ MERCADO」などの店舗でも「My COFFEE STYLE」を活用した体験イベントを開催する予定。オンラインサービス発の店舗集客施策といった側面もある。