松屋銀座が女性向けのファッションコンサルティングサービスを開始した。2年間の準備期間を経てついに実現した本企画。百貨店での買い物はまだまだ恐れ多い、若手編集部員のSが体験取材をした。
5000円で年2回 管理職女性向けコンサルサービス
松屋銀座は3月23日より、ファッションコンサルティングサービスを開始した。コンサルタントを教育し、専任チームを立ち上げるなど、準備にかけたのは2年間。その間に116人が体験し、うち92%が商品を買い上げたという。平均客単価は約28万円だった。
パーソナルスタイリストの資格を持つ松屋銀座の社員に、コーディネートにまつわる悩みを相談でき、売り場で似合う服を選んでもらえるサービス。年額5000円(税抜)で2回利用できる。3回め以降は1回につき5000円(同)となる。
メインターゲットは、働く女性、なかでも管理職に就く40歳代~50歳代の女性とした。「予算はあるけど服を選ぶ時間がない」「自分に似合う服が分からない」といった悩みに応える。実際、開始2週間の時点では「サービスをご利用いただいたほぼ全員がターゲット層のお客さまです」(松屋・ファッションコンサルタントの谷本はるか氏)。購入する服の用途はビジネスシーン、会食用、出張用など。
サービスを受けるには、Webで予約し、服装の好みや体型のお悩みについての質問項目に回答する。当日は約30分間のカウンセリングを受けたあと、コンサルタントと共に2時間かけて「松屋銀座」館内を巡る。気に入った商品があれば、店内もしくはコンサルティングルームで試着が可能。最後にまとめて購入できる。
「イメージ通りの服を探しまわったり、見つかってもいざ着てみたら似合わなかったりと、好みの服を購入するには、意外と時間と手間がかかります。コンサルティングに2時間半というと長く感じられるかもしれませんが、逆に短時間で本当に似合うものをまとめ買いできるのは効率がいいとご好評いただいています」(谷本氏)
ファッションからライフスタイルへ ファン増加と横展開見据える
2018年度中に社内推薦・公募を行い、20人が教育プログラムを受講。うち選抜の6人がパーソナルスタイリスト試験を受け合格した。その中で、谷本はるか氏、服部喜代氏、小谷野智子氏の3人が「初代」に抜擢され、3月1日に松屋の銀座本店長直轄下に「ファッションコンサルタントプロジェクトチーム」を立ち上げた。
百貨店が提供するサービスとしてはお手頃な気がするが、サービスの「狙い」は何なのだろうか …