米国・ニューヨーク州はマンハッタン・ソーホーに店舗を構える日本発の理容室、その名も「THE BARBER SOHO NEW YORK」。いまニューヨークでは何が起きているのか、日本の何がウケるのか。「THE BARBER」ゼネラルマネージャーの永井正道氏が、ニューヨークの日常を切り取る。

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「獺祭」ニューヨーク酒蔵プロジェクト
旭酒造(山口・岩国)は米国に拠点をおく料理学校The Culinary Institute Of Americaと提携し、マンハッタン中心部より北に約200キロメートルの同大学近くに酒蔵を建設中。米国市場における日本酒や清酒市場の拡大を目的とし、2020年より稼働を予定している。米国においては、米の生産地により近い西海岸に、ボリュームゾーンである普通酒のための酒蔵を建設するのが一般的。
今回はそれに反し、東海岸のニューヨーク州に純米大吟醸専門の酒蔵を建設する。日本から輸入する高品質・高価格の日本酒と、米国で現地生産される安価で一般的な品質のものとの、双方をつなぐような役割をするような日本酒を製造するねらい。
ニューヨークで酒店に行くと、ワインは約5ドルから販売されているのに対し、日本酒は40ドル~150ドルほど。食卓で楽しむには少々高価だと感じる。今回のプロジェクトを通して、米国における日本酒や日本食、日本文化の浸透にも期待をしたい。
1. About the BARBER
東京とニューヨーク、ターゲット層の違い
ニューヨークで営業を始めて、東京と大きく異なることが一つ。それは新規客のうち約4割が、観光客や出張者だということ。ニューヨークには世界中から美意識の高い方がヘアカットやマッサージなどを体験しに来るためか …