2018年3月29日にオープンした「ISETAN MiRROR(イセタン ミラー)東京ミッドタウン日比谷店」。オープン当初から人気の絶えないブース「THE LIP」「THE NAIL」を中心に、購買に結びつく什器について話を聞いた。
トライアル什器が購入のきっかけに
「イセタン ミラー」は、三越伊勢丹が展開する、セミセルフ式ラグジュアリーコスメショップだ。販売員が顧客一人ひとりに付くデパートの化粧品売り場と異なり、来店客に商品の試用を促し、気に入ったものを購入してもらう販売形式を敷いている。共通コンセプトは「ブランドを横断し、比較しながら買えるラグジュアリーコスメショップ」。
そのコンセプトを体現する什器が、店舗中央に位置する一番人気のコーナー、「THE LIP」と「THE NAIL」だ。「イセタン ミラー」のターゲット層は20歳代~30歳代で、カラーメイクに強い関心を持つ傾向があるという。そこで、ブランドの垣根を越え、商品を色味ごとに見て自由に試せる、特注の什器を設置した。さまざまな色をくり返し試せるよう、リムーバーやコットンも用意している。
「THE LIP」では、常時約400種のリップを用意。実際の色が見えないことが多いリップのパッケージの短所を考慮し、赤、ピンク、オレンジ、ベージュの4つのカテゴリーに分類。それぞれの色の筒に入れて陳列している。筒の中にはナンバープレートが入っており、同じ数字の棚に実際の商品を置いている。
「THE NAIL」は、同じく約200種類のネイルを色ごとに並べたコーナー。「THE LIP」の什器と異なるのは、その場に実際の商品が並んでいる点と、トライアル用の台を設けた点だ。ネイルは片手を固定したほうが塗りやすいため、このような台で、商品を試しやすくした。
「THE LIP」で興味のわいた商品を試した上で、各ブランドのブースへ赴く、という動線だ …