ビールメーカーのヤッホーブルーイング(長野・軽井沢)は人工知能(AI)による音声解析を応用し、「先輩風を吹かせた会話」を感知すると、付属の扇風機が作動するイス「先輩風壱号」を開発した。
「先輩風壱号」はイスに座った人の会話内容から、「俺の若い時は~」「近ごろの~」といった単語や会話内容、音声の波形を分析し、「先輩風」を吹かせているかどうかを識別する。「先輩風」を感知すると、イスの両サイドに付いた扇風機が回る仕組みだ。「先輩風」の要素の強さに応じて、風の強さも弱、中、強と変わる。
このイスを体感できるのは、国内外で飲食店を展開するワンダーテーブル(東京・新宿)が10月18日にオープンしたビアレストラン「YONA YONA BEER WORKS 新虎通り店」。この店はヤッホーブルーイングのクラフトビールを最も多く楽しめる店だ。
「先輩風壱号」を体験できるのは、「YONA YONA BEER WORKS 新虎通り店」の専用のコースを予約し、来店した人。予約は4人~11人で、料金は1人当たり2時間5000円(税込)。コースは11月19日まで提供する。
ヤッホーブルーイングによる800人を対象とした調査では、64%が「先輩に武勇伝を聞かされたことがある」、62%が「先輩の話には、本意でなくても同意したことがある」と回答。6割がわずらわしく思われがちな「先輩風」を経験していることがわかった。