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販促会議 企画コンペティション

第10回販促コンペ、一次審査員による講評(2)

一次審査員講評

    【審査員】
    TBWA\HAKUHODO
    シニアクリエイティブディレクター
    近山 知史氏

    「販促コンペ」のいいところのひとつは、たくさんの企業からリアルな悩みを課題として取り組めることかなと思います。実際の現業においても、複数のクライアントを担当することはありますが、ここまで選びたい放題なことはありません。

    このように恵まれた環境下で、少なくとも肝に銘じたほうが良いと思うのは、「企業の皆さまもすでにガチで考え抜いている課題である」という認識を持ったほうがいい、ということです。そんな課題に、そうそう簡単な解決策はないはずです。パッと思いついたアイデアには、必ず落とし穴がある。そんな前提で資料作成に取り組むことをおすすめします。

    【審査員】
    マッキャンエリクソン
    シニアプランニングディレクター
    津田 裕氏

    人は不思議なもので、自分のアイデアが最高であると信じたい生き物です。他人と発想が被るなんて、信じたくもない。僕もそうです。でも、現実はめちゃくちゃ被りまくる。いや、むしろ被らないアイデアを探す方が難しいくらい。それを前提に、自分の企画を研ぎ澄ましていくことが大切なのかもしれません。

    優れた芸術家は、自分の中に「批評家の自分」を常に内在させていて、あらゆる角度から作品を客観的に反証してみると聞きます。自分を信じ、同時に自分を疑う。本当にこれで人が動くかな?本当にこれはユニークな視点だろうか?いい企画家は、いい自己批評家なのかもしれません。受賞者の皆さま、おめでとうございます。

    【審査員】
    ジェイアール東日本企画
    コミュニケーション・プランニング局
    プランニング第一部 シニア・ストラテジック・プランナー
    中里 栄悠氏

    今年も「人を動かす」個性的な企画を拝見し、アイデアは無限だと改めて感じました。応募していただいた皆さま、ありがとうございました。企画書をたくさん読んで痛感したのは、良い企画は必ずと言っていいほどターゲットのインサイトを突いているということです。インサイトを発見することは簡単ではありませんが、インサイト発想は企画に説得力とリアリティを与えます。アイデアの面白さはもちろんですが、インサイトについてしっかり考えられていた企画を評価させていただきました。

    ところで、ビッグアイデア提案が多い中、やや地味目の企画にも目が留まりました。まず小さな1歩を引き出し、大きな行動へと結び付けようとするフット・イン・ザ・ドアの考え方は、スマホ時代にこそ有効な考え方かもしれません。その意味で積み上げ型の企画にもチャンスがあるのではないかと感じました …

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