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REPORT

二次元コードがコピー品から消費者を守る

共和JAPAN

拡大を続ける対中国輸出だが、課題はコピー品の横行だ。経済損失だけでなく、消費者自身の健康や安全も脅かされる。経済協力開発機構(OECD)の試算では、貿易被害額は、2013年時点で年間約46兆円に上るという。国家戦略「一帯一路」政策にもとづく、商品の追跡管理に視線が集まっている。

説明会には、伊藤忠商事、丸紅、東京商品取引所など、計292社が参加した

EC大国・中国が抱える偽造品問題

共和JAPANは6月8日、商品に唯一の身分証明書を作成できる流通管理プラットフォーム「維信312」の日本への導入を始めると発表した。商品ごとに二次元コードを発行し、第三者による認証のもと商品を追跡、管理することで、商品の偽造を防止する。

2007年以降、中国は日本の輸出入総額1位を独走しており、現在も増加傾向にある。16年には日本の約1万4000社が中国に進出。17年の日中貿易における双方輸入総額は前年比9.2%増の3292億8936万ドルと、3年ぶりに増加した。中国への輸出は前年比13.7%増、輸入は前年比5.0%増となった。日本の中国に対する貿易収支は4億4196万ドルで、6年ぶりに黒字に転じた。

その一方で、偽造品も多く出回るようになった。見た目も品質も本物に近づきつつあり、正規品との見分けがつきにくいため、消費者に混乱を与えている。広大な国土を持つ中国では商品流入の大半がネットからの注文といい、1日のEコマース(EC)サイトの販売総額は4兆3000憶円に上る。しかし、そのうち30%の1兆3000億円は粗雑品で返品が相次ぎ、社会問題となっている。

「偽造品は消費者に損をさせるだけでなく、純正製品の市場を奪うリスクもあり、ブランドイメージを損なう可能性があります。特に食品・化粧品・保険医薬品・日用品の分野で模造品の増加が顕著です。経済損失だけでなく、消費者自身の健康や安全も脅かされるようになりました。OECDは2016年、模倣品・海賊版の貿易被害額が、2013年時点で年間約46兆円に上ると試算しています。そして今後さらに増えることが危惧されています」(中潤華通実業の宋中華氏) …

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