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成功した新機種発表会と、あえなく潰えてしまった企業の発表会の違いは──。数多の取材を重ねてきたジャーナリスト・石川温氏が挙げる両極の事例から、答えを探ります。

東京・原宿にあるサムスン電子のショールーム「Galaxy Showcase」。

サムスンがスマホメーカーナンバーワンの理由

世界中の携帯電話会社やスマホメーカーが集結する通信関連展示会「モバイル・ワールド・コングレス」が毎年2月、スペイン・バルセロナで開催されている。

スマホ業界のメディアや関係者が一堂に会すこともあり、スマホメーカーは、その年に発売するフラグシップモデルの新製品発表会をこの場で開催するのが通例だ。

アップルを除く、多くのスマホメーカーが新製品を披露する中、ひときわ、大規模で圧巻の発表会を開催するのが韓国・サムスン電子だ。世界のメディアだけでなく、業界関係者も参加するのだが、その数は5000人以上にもなる。

2016年には「Galaxy S7」が発表されたが、その際、驚かされたのが、会場のすべてのイスに同社製のVR(仮想現実)ゴーグルとスマホが設置されていたことだった。もちろん、用意した台数も5000台超。

新製品のプレゼンをしているさなか、VRゴーグルを装着するようにとアナウンスが入る。各自がVRゴーグルを着けると、仮想空間の中に自分が入ったような映像が楽しめる。上映される映像は、自分が小さくなって新製品「Galaxy S7」の本体内に入っていけるというものだ。本体の中に入り、チップセットにはどんな部材が使われ、カメラの部分はどのような機構になっているかなどを、仮想空間のなかで見ることができてしまうのだ。

つまり、「Galaxy S7」とVRゴーグルを購入すると、どのように仮想空間の映像を楽しめるかを、その場で体験できるという新製品発表会なのだ。

ちなみに、VRゴーグルを外すと、ステージ上に、フェイスブックのCEOであるマーク・ザッカーバーグ氏がゲストで登壇しているサプライズも用意していた。

フェイスブックはVRでのコンテンツ開発に注力している。

「Galaxy S7とVRゴーグルで、Facebookを楽しみましょう」というメッセージにつながるというわけだ。

ことしのサムスン新製品発表会では、入場の際、同社が配布したアプリで、招待客の認証を行っていた。アプリを起動すると二次元コードが表示され、それを読み取ることで入場が許可されるというものだ。入場する際にはその場で渡された「プレスバッチ」を首からかける必要がある …

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