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部下と上司の「販促入門」

自販機が再び脚光を浴びる時代に?ユニークな顧客接点として活用

野村 誠氏

全国のさまざまな場所で見かけることができる自動販売機(自販機)。近年は減少傾向にあるというが、企業の販促にとって重要なチャネルの一つであることに変わりはなく、むしろ活用の幅は広がるのではないかという指摘もある。いま実際にどのような自販機があるのか。自動販売機コーナー情報サイト「山田屋」管理人の野村誠氏が挙げる具体的な事例とともに見ていきたい。

金貨・銀貨の自販機

スペースインターナショナル/東京都中央区

貴金属販売店「金銀の貯金箱」(東京都中央区)の店内に設置されている自動販売機です。この自販機では、世界の金貨、銀貨を販売しており、高い金貨は数万円ですが、小さい銀貨なら数百円で購入できます。商品にはすべて保証書が付いており、再び買い取ってもらうことも可能です。

設置場所は、店内の販売カウンターの近く。「金銀の貯金箱」では、同じ商品を対面でも販売しているのですが、そのすぐ脇に自販機を設置する意味はあるのでしょうか。

店主の六川さんは、「金銀の売買にためらいを覚えてしまう方もいると思います。それで、少しでも気軽に買ってもらえればと、設置しました」と、おっしゃっていました。実際、この自販機で購入した方が、本格的に金銀の売買を始められた例もあるようです。

「対面だと、高い商品を押し付けられてしまうのではないか…」「興味はあるけど店の人に声をかける自信がない…」という人でも、自販機であれば、その不安を取り払い、購入に踏み込めるのではないかと考えています。

編集部感想

同じものを同じ金額で買うというのは同じなのに、人を介さないほうが気楽に買える、というのが面白いですね

激安ドリンク自販機

大阪地卵/大阪市福島区

大阪市福島区の卸売市場「大阪地卵」の店舗前に設置されており、派手なペイントとネコの装飾で、目立つ外観となっています。缶やペットボトル飲料を50円前後で販売しており、一番安い商品は10円で販売しています。扱うのは主に大手メーカーの商品で、在庫過剰だったり、あるいは消費期限が迫っていたり、というものです。

10円の商品は専用の自販機があり、何が出るか、わかりません。それでも大変売れていて、朝に補充した商品が夜にはほぼ品切れになります。観光客や地元の人に好評で、中には数十本買い貯めする人もいます。

10円で販売して利益が出るのか、答えはNOです。しかし、消費期限切れで廃棄するのにも費用がかかるので、「10円でも販売してしまおう」というのが店主の考えです。この自販機は、消費者は安く飲料を買えて嬉しい、店は在庫を処分できて嬉しい、双方にメリットがありますので、全国に広がってほしいと考えています。

編集部感想

古本の自販機があればなあ…とおもいました

レトロ自販機コーナー

丸美屋自販機コーナー/群馬県みどり市

群馬県みどり市の、国道沿いの山間部にある自販機コーナーです。1970年代のレトロ食品自販機が設置されていて、今でも現役稼働しています。自販機で提供しているそば、うどん、ラーメン、トーストがおいしく、どれも200円~300円くらいの低価格で食べられます。商品はすぐ近くの定食屋「飛鳥」でつくっており、1日に何度も自販機に補充に来ます。通常は1日に100食ほど、休日など、多い日には200食以上売れています。

レトロ食品自販機は店舗に比べて味が劣るのに、なぜこれだけ売れるのかというと、自販機で買ってもおいしく食べられるよう、練り込まれた商品と、閉店した店舗の自販機を再利用し、複数台設置するなど、自販機に対し、ゆずれない気持ちがあるように感じられます。

場所も絶好の位置にあり、日中は国道を通る観光客に、また、近隣に深夜営業の店がないため、深夜・早朝は休憩場所として利用されています。ここは日本で最後まで残るレトロ自販機コーナーだと考えています …

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