Eコマース(EC)での購入比率が高まるにつれ、企業のマーケティング投資はテレビ一辺倒から、さまざまなメディアに分散するようになった。店頭で商品認知や理解、購入促進を担うパッケージデザインの役割も、当然大きく変わる。
EC比率が高まるとパッケージデザインはどのように変化するだろうか。その答えのひとつは、2017年にスタートした日用品や食料品などを幅広く取り扱うEC「Brandless(ブランドレス)」の自社ブランドの商品パッケージだ。
「Brandless」は、「消費者の多くは日用品のブランドを気にしない」という前提に立ち、食品やハウスホールド、美容、パーソナルケア、健康、ホーム&オフィスと6つのカテゴリーを展開している。パッケージデザインは極めてシンプルで、表示しているのは品名や原材料など必要最小限の情報だけである。
彼らは、「既存のブランドは、流通やマーケティング段階でムダなコストを発生させている」と指摘している。彼らの主張では、少なくとも消費者は40%損をしているという。このブランドに伴うムダなコストを「Brand Tax」と呼び、その金額はひどい時には370%に達するのだそうだ …
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