野球チームの埼玉西武ライオンズ(埼玉・所沢)は2月10日、2018年シーズンの試合観戦チケットをコミュニケーションアプリの「LINE」で配信する取り組みを始めた。電子チケット発券とマーケティング支援サービスを手がけるplayground(プレイグラウンド、東京・渋谷)の「Quick Ticket」を導入した。
西武ライオンズのオンラインチケットショップでの購入の際、チケットの受け取り方法として「Quick Ticket」を選択、購入者自身の「LINE」アカウントでログインし、球団公式の「LINE@」アカウントを「友だち登録」すると、「LINE」上でチケットが送られてくる。入場時はスマホの画面を係員に提示し、電子スタンプが押されると入場できる。
複数枚購入し、一緒に観戦する友人などに「LINE」で転送することも可能。スマートフォンでない、従来型の携帯電話(ガラケー)でも受け取れるよう、対応する予定だという。
「LINE」でのチケット配信開始を記念し、西武ライオンズは「Quick Ticket」で購入したファンクラブ会員を対象に、会員限定のポイントサービス「Lポイント」を108ポイントプレゼントするキャンペーンも発表した。ほかに、球団主催の公式試合全試合で、選手直筆のサイン色紙や限定グッズが当たるキャンペーンも行う。
西武ライオンズは、購入者だけでなく、同伴者を含めて、「Quick Ticket」で電子チケットを保有・利用した人の実来場者データを取得する。不正を防ぐための施策やマーケティングなどに活用するという。
同球団が、スマートフォン向けの電子チケットサービスを開始したのは、2017年7月。「LINE」と連携することで、試合前後にチャットでチケット購入者とコミュニケーションが取れるようになった。当面は、購入者には、球団公式「LINE@」アカウントから「来場者へのお礼メッセージ」や、「試合情報や選手情報のアナウンス」「座席位置」のほか、キャンペーン情報などが届く。
2018年は西武ライオンズとなって40周年を迎える年。球団は周年事業として「スマートスタジアム化」を進めており、今回の電子チケットの機能拡充もその一環のようだ。