ユニークかつ効果的なプロモーションを展開する企業のトップに、どのような視点で販促を考え、展開しているのかを聞く。
客単価は1300円~1500円 安くても料理はクオリティにこだわる
立ち飲みスタイルの大衆酒場「晩杯屋」の出店スピードが近年加速しており、運営するアクティブソースの売り上げも9期連続で伸びている。「晩杯屋」は2009年、1号店が東京・武蔵小山にオープン。現在は東京都心エリアに38店舗(2017年12月末現在)を展開する。
「晩杯屋」のメニューは煮込み(玉子入り)150円、おでん(5点盛り)180円、アジフライ110円などと、一般の居酒屋や飲食店に比べるとかなり安いのが特徴。「低価格ですが、"安かろうまずかろう"ではなく、ボリュームとクオリティにはこだわっています。「晩杯屋」のポリシーとして、そこはブレることがありません」とアクティブソースの金子源社長は話す。
客層は若い人から年配まで幅広いが、平均40歳代~50歳代の男性がメインだ。客単価は1300円~1500円。ひとりやふたりといった少人数での利用が多い。
「仕事を終えた人たちが、家に帰る前にちょっと立ち寄る利用スタイルが多いようです。ひとり暮らしをしている人は、コンビニやスーパーで総菜を買って家で夕飯を食べることも多いでしょうが、『晩杯屋』ならば、お酒とともに安くておいしい料理が食べられます」(金子社長)
「晩杯屋」の営業時間は、店舗によって異なるが、午後3時から夜11時30分までが基本。平日でも日があるうちからお酒を飲みたいというニーズはあり、営業開始とともに客が入り始める。
「店を出すのは、基本的に駅から近い場所です。ただ大通りの路面ではなく、大通りから1本入った、いわゆる"1.5等立地"と呼ばれる物件を選んでいます。ちょっと奥に入った感じの場所に店があったほうが、利用客も夕方早い時間から気兼ねなく飲食が楽しめるのではないかと思います」(金子社長) …