東京ディズニーリゾート(TDR)は、なぜ屋外・交通広告(OOH)を多用するのか─毎年シーズンイベントごとにOOHを多面展開するオリエンタルランドだが、TDR付近の関東圏以外でもOOHを活用している。とくに近年、力を注ぐのが名古屋駅。名駅のOOHメディアを扱うジェイアール東海エージェンシー(JTA)の松永泰典氏が、その背景をオリエンタルランド(OLC)宣伝グループの松本伸一郎氏、西本哲郎氏に尋ねた。
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(写真中)オリエンタルランド 宣伝グループ マネージャー 松本伸一郎氏
(写真右)オリエンタルランド 宣伝グループ シニアリーディングスタッフ 西本哲郎氏
(写真左)ジェイアール東海エージェンシー 販売・SPメディアチーム サブリーダー 松永泰典氏
テレビに遜色ない波及効果がある
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東海道新幹線改札前の「名古屋エクスプレスビジョン」。
JTA松永泰典氏:東京ディズニーリゾートのプロモーション上、屋外・交通広告(OOH)には、どのような効果を期待していますか。
OLC松本伸一郎氏:私たちがOOHメディアを選ぶ際、大きく2つのことを重視します。ひとつは広告内容が届く人の数(リーチ数)、もうひとつは広告内容が「話題となった」量です。いずれも当社独自の指標があり、OOHメディア同士での比較はもちろん、テレビなどほかのメディアとも比べられます。
JTA松永氏:「話題」の量を重視するのはなぜですか。
OLC松本氏:東京ディズニーリゾートのゲスト(来園者)は、ご家族、ご友人など、さまざまなケースがありますが、多くは2人以上のグループでお越しになります。つまり、誰かが誰かを誘うことが、来園のきっかけとなります。そのために、人と人の間で「話題」になることが大切なのです。移動中に見かけて誰かに教えたくなる広告表現を目指したり、駅で待ち合わせする場所に広告があるようにしたり、といったことです。
JTA松永氏:なるほど。名古屋駅のOOHメディアを活用される意図についても同様でしょうか。
OLC松本氏:名古屋駅は、近隣地域へ話題を波及させる効果が高いということが、当社の調査でわかっています。名古屋駅で掲出したあと、愛知県全域を対象に広告効果を調べると、テレビやインターネットなどと比べても見劣りしません。
JTA松永氏:名古屋駅は新幹線、在来線に加え、私鉄や地下鉄、バスなどが集う東海地区の玄関口ですから、波及効果が高いのでしょうね。ちなみに、年間では、どれくらいの方が名古屋から来園するのですか …