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店頭で料理動画 食品・飲料大手1月からほか、17年12月のトピックスまとめ(前)

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【訪日客需要】
電通とNTT東、訪日客向けマーケで共同 ソーシャルメディア分析で穴場スポット割り出す

電通とNTT東日本は2018年1月、訪日外国人向けマーケティングでのデータ活用サービスの提供について、共同で実証実験を始める。

NTT東日本の、文化・観光に特化した人工知能翻訳システムを用い、「多言語対応」の課題解決を図る。外国語のソーシャルメディアを分析し、訪日客のインサイトに沿った観光周遊ルートや観光資源を割り出す。

分析に基づいたコンテンツは、格安航空会社のピーチ・アビエーションが運営する女性訪日客向けのWebサイト「COMOMO(コモモ)」に掲載し、閲覧者の消費行動の変化を見て効果を検証する。「COMOMO」はピーチ・アビエーションの仙台空港の拠点化に伴い、宮城県との共同プロジェクトとして2017年9月に開設したサイト。東北を旅した旅行者による投稿や、運営側によるコンテンツを掲載している。中・韓・英・日の4言語に対応する。

NTT東日本は事前に、試験として、台湾を中心とした訪日客のソーシャルメディア投稿約5万7000件を分析。東北観光・穴場スポット分析では、「下郷町(大内宿)」が浮かびあがった。投稿量は少ないものの、内容を見るとポジティブなものが非常に多く、訪日客にとっての穴場と見られる。

また、人気エリア周辺の観光資源を発掘する「ついで観光の把握」では、松島を訪れた訪日外国人が、松島と同時にSNSに発信している「ポジティブ共起ワード」から、松島湾のフェリー観光や、瑞巌寺、かまぼこ焼き体験などを松島観光と同時に行うと、満足度が高まる観光スポット・体験だと見込まれるという。

分析の対象期間は、2016年10月1日~2017年9月30日。TwitterやPlurk(台湾のソーシャルメディア)、Weiboなどの投稿を元にした。データ提供ではNTTデータが協力した。

【POP動画】
クックパッド、店頭に料理動画配信 食品・飲料大手らが1月からトライアルへ

クックパッドは2018年1月、全国のスーパーマーケットなどの店頭へ動画を配信する「cookpad storeTV(クックパッド・ストアTV)」で、動画広告のトライアル配信を始める。食品・飲料メーカーの商品を活用した料理動画を広告として流す。

「クックパッド・ストアTV」は、スーパーなど流通チェーンと連携し、生鮮食品売り場に小型のデジタルサイネージ端末を設置。店舗の販売計画と連動した料理動画を配信するサービス。2017年内に全国のスーパーマーケット約1000店舗に約3000台のサイネージ端末を設置する計画を掲げていた。

12月1日時点の参加チェーンは、イズミ、光洋、バロー、阪急オアシス、ベルク、マックスバリュ東海、マルエツ、ユニー、ヨークベニマル、ライフ、ラルズ。

料理動画を広告として流すトライアルに参加する企業は次のとおり(五十音順)。

カゴメ/キッコーマン食品/サントリーコミュニケーションズ/はごろもフーズ/マルコメ/ミツカン/明治

「クックパッド・ストアTV」の特徴は、エリアやチェーンごとに配信を分けられる点。エリア限定商品の広告や、各メーカーで流通チェーンごとに設定している販売促進費を用いた施策などに対応する。

また、店頭に設置するデジタルサイネージ端末にはカメラが付いており、広告を視聴した買い物客の人数を計測できるという。動画や画像は端末やネットワークサーバーには保存しない。

クックパッドは、1月からの試験を経て4月以降、正式な広告商品として本格的にセールスを開始する予定。

【Eコマース】
メルカリ、ライブコマース機能を企業向けに提供 スタート時は11社が参画

メルカリは2017年12月1日、フリマアプリ「メルカリ」内で、リアルタイム動画配信と商品販売・購入(ライブコマース)を連動させた機能「メルカリチャンネル」を、法人向けに一部開放し、国内大手企業やEコマース事業者など11社が参画したと発表した。

食品メーカーが商品を調理するようすをライブ配信したり、アパレルメーカーが衣服の着装感やコーディネートを見せながら販売したりといった使用法を想定する。

同日時点で「メルカリチャンネル」の利用を始めたのは、次のとおり(五十音順、カッコ内は商品)。

伊藤久右衛門(抹茶スイーツ・宇治茶)/インプローブス(メンズアパレル)/携帯市場(中古スマホ・スマホアクセサリー)/コージィコーポレーション(子ども服)/ズーティー(レディースアパレル)/ネオグラフィック(レディースアパレル)/ネスレ日本(飲料品、ドルチェグストなど)/ピービーアイ(メンズアパレル、レディースアパレル)/ポケットマルシェ(野菜や魚介類)/マイティー(レディースアパレル)/夢展望(レディースアパレル)

テレビ通販に双方向性を持たせ、決済までできるようにしたイメージが、ライブ動画販売だ。

「メルカリチャンネル」自体は2017年7月にサービスを開始した。視聴者と販売者が、コメントやリアクションを通してコミュニケーションがとれること、写真や文章だけではわからない商品の情報がが映像だと伝わりやすいことが好評だという。利用者は、主婦やハンドメイド作家など。

法人向け機能の初期費用と月額利用料は無料。手数料として販売額の10%がかかる。

「メルカリ」の国内ダウンロード数は2017年5月時点で6000万回を超え、同年12月16日時点で世界累計1億回となった。

【OOH人工知能】
OOHを人工知能で拡張 広告を見た人の感情も推定 電通・マイクロソフト

電通と日本マイクロソフトは2017年12月13日、人工知能(AI)の屋外(OOH)広告の提供を始めると発表した。「リアルタイムオーディエンス分析・効果測定」と「視線検知」によるインタラクティブ機能を実装したという。

マイクロソフトのクラウドベースAI「Cognitive Services」と活用し、通行量計測のほか、実際に広告を見た人数の計測や、性別・年齢などの推定、視線を検知して広告表現を切り替える機能などを持たせた。さらに怒り・軽蔑・嫌悪感・恐怖・喜び・中立・悲しみ・驚きの8種類の感情を自動判別し、広告に対する反応も探る。

広告を出稿する企業はこれまで、東京で若年層なら原宿、ファッション関連の商品なら表参道などと、設置するエリアのイメージに合わせたOOH広告を展開していた。電通とマイクロソフトは、今回のサービス提供で、実際にOOHメディアの前を通る人に適した広告を掲出できるとうたう。

17年12月11日~24日には、資生堂ジャパンが参画した実証実験を行った。都営地下鉄六本木駅の1番線・2番線ホームのデジタルサイネージ「六本木ホームビジョン」に、資生堂ジャパンのメイクアップブランド「MAQuillAGE(マキアージュ)」の広告を出稿した。

この広告は、六本木駅のホームに設置されているクラウド型デジタルサイネージ(NEC「情報・コンテンツ配信クラウドサービス」)と、デジタルサイネージの画像認識センサーを活用し、広告を見る人のオ視線に応じて、広告表現の出し分けを実践した。

電通と日本マイクロソフトは共同でサービスの拡販を実施し、2018年6月末までに国内5社のOOH広告での採用を目指す …

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