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REPORT

楽天LIFULL STAY、民泊サービス開始へ発進

2018年6月の民泊新法(住宅宿泊事業法)の施行に向け、民泊事業を手がける楽天とLIFULLの子会社・楽天LIFULL STAYが、サービス内容の概要を発表した。また、相次いで不動産関連や旅行サービスとの業務提携も発表。どのような青写真を描いているのか、レポートする。

(写真左から)楽天の武田和徳・常務執行役員ライフ&レジャーカンパニー プレジデント、楽天 LIFULL STAYの太田宗克・代表取締役、LIFULLの井上高志・代表取締役社長

グランピングなど付加価値のある民泊も

楽天LIFULL STAY(ライフル・ステイ)と楽天は2017年11月29日、民泊・簡易宿所向けのブランディングと運用代行を担うサービス「Rakuten STAY」の提供を始めた。法人は同日から、個人事業者向けは2018年1月から受け付けを開始する。

民泊事業者は、「Rakuten STAY」のブランド貸与に関するフランチャイズ契約を楽天と結び、また、運用代行に関するマネジメント契約を楽天LIFULL STAYと締結する。

事業者は「Rakuten STAY」ブランドを掲げることで、利用者に対して信頼度の高さや、貸し出す部屋のクオリティをアピールできる。同時に、運用代行では、部屋のデザイン監修と施工管理、フロント業務や清掃業務、多言語での販売管理、カスタマーサポート業務などの代行、民泊用の賠償責任保険の付帯などを行う。

デザイン監修と施工管理では、同じスペースの部屋でも1人用〜3人用と泊める人数に合わせた省スペース設計を行う。たとえば3人部屋では壁に収納できるベッドなどを取り付ける。ほかに、防音効果のある機能性壁紙(ファンクションボード)も張るという。また、「Rakuten STAY」共通のシャンプー・リンス、ボディソープ、歯ブラシ、石鹸、ドライヤーなどの備品も提供する。

楽天LIFUL STAYの太田宗克社長は、「一定圏内に、複数の民泊事業者をネットワークできれば、それぞれの民泊施設が共同利用するハブ施設も用意したい。ハブ施設ではチェックイン・チェックアウトでカギの受け渡しをしたり、朝食やカフェなどのサービスの提供もできる。街全体が宿泊施設のようにできるのではないか」と延べた。

さらに「エリアによっては、グランピング(高級志向のキャンプ)やリゾートタイプなど、個性を持たせて付加価値を高めることもできるだろう。地方活性の一端を担えるはずだ」と構想を語った。

「Rakuten STAY」のブランドを掲げても、「Airbnb(エアビーアンドビー)」のような民泊予約サービスを使用して顧客を獲得できる。ただし、運用代行を任せる場合、どの民泊予約サービスを利用しても数%の手数料を楽天LIFULLSTAYに払う必要がある。またブランド貸与を受け、楽天とフランチャイズ契約を結ぶ場合は、利益から数%が徴収される。

楽天LIFULL STAYは、楽天とLIFULLが共同出資して2017年6月に設立した。出資比率は楽天が51%、LIFULLが49%。

LIFULLは、楽天LIFULL STAYがスタートするサービスで、施工会社などの手配を担当する。子会社のLIFULL Remodelが持つ全国の施工会社ネットワーク1000社を活用する。

LIFULLの井上高志社長は会見で、「将来的には2000万軒規模で空き家問題が発生すると言われている。現在800万軒といった規模だ …

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