熱狂的なファンを持つコンテンツに成長したスマートフォンゲーム。「モンスターストライク」はその代表的作品だ。2013年に配信を始め、競争激しいスマホゲームの中で、高い支持を集め続けている。「スマホアプリ」を楽しむ人々が、店舗に集まりたくなるようにするには─。養老乃瀧はこんな施策を用意した。
店頭で楽しむ「ガチャ」引かれた数は10万回超え
養老乃瀧は2017年11月8日〜12月1日にかけ、ミクシィのXFLAGスタジオが開発・運営するスマートフォンアプリ「モンスターストライク(モンスト)」とコラボレーションした集客施策を実施した。養老乃瀧が展開する全国の居酒屋「養老乃瀧」「だんまや水産」「一軒め酒場」の総計、469店舗が対象。ブランドごとの差はほぼなく、客数は同年10月8日〜11月1日と比べ、2%〜3%増となった。
メインは、「モンスト」で親しまれる「ガチャ」を独立させたコンテンツ。「ガチャ」とは、ゲーム内で使えるキャラクターを抽選で引き当てる仕組みで、カプセルトイの俗称「ガチャガチャ」に由来する。これをアレンジした「居酒屋版モンストガチャ」を、今回の企画のために用意した。「居酒屋版モンストガチャ」は、店員に注文すると席まで運ばれるタブレット端末で操作する。1回300円(税別)。一度に最大10回まで引ける。料理やオリジナルグッズのいずれかが必ず当たる。
対象の全店舗で「ガチャ」が引かれた回数は、期間中合計で10万回を超える。初日から140回挑戦したグループがいたり、1人だけで100回以上、引いた来店者もいた。「モンスト」プレーヤーはもちろん、年配の常連客も楽しんで引く姿が見られた。
「従来の施策と異なったのは、高校生の方がご両親を伴って来店するというケースがありました。一軒め酒場新橋店(東京・港)では、ふだんは会社員の方が多いエリアですが、期間中はお子さん連れのご家族で埋まっていたのが印象的でした。最近は親子で来店されるケースも増えてはきましたが、それが広がった」(養老乃瀧・長島一誉企画部部長)
どうやら来店のきっかけになったのは …