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大きく変わる2018!販促を読み解く

「コラボPR」で話題づくり 成功のための「8つの法則」

嶋野裕介氏

ここ数年、企業間・ブランド間で活発化しているコラボレーション販促。しかし、「挑戦したいが踏み切れない」といった声もいまだ多く聞こえてくる。プロモーションでコラボ手法を用いる際は、どのような考え方が必要なのか。

なぜ売れ続ける企業はコラボをするのか

宣伝会議主催の「コラボマーケティング講座」の授業において、わたしは最初にこんな質問をします。それは、「企業活動・マーケティングにおける『コラボ』のメリットとは何か?10文字以内でお答えください」というもの。

    Q.
    企業活動・マーケティングにおける「コラボ」のメリットとは何か?
    10文字以内でお答えください。

みなさんは、どのように答えますか?10秒ほど考えてみてください。マーケティングやプロモーションの教科書では、コラボのメリットとして次のような点が挙げられています。

(1)コスト効率の高さ
通常の商品発表や広告効果以上の話題になったり、製造コストも一からつくるより効率的になる。

(2)新規顧客の獲得
コラボ先のファンを、自社に誘引できる。

(3)自社メソッドの拡張
異業種の手法を知ることで、自社のこれまでのマーケティングの仕方について見直すキッカケになる。

(4)ブランド活性化
(1)〜(3)含めて、トータルでブランドがにぎわう(活性化される)。ある意味でのブランド広告的な役割も果たす。

これらはすべて正解です。しかし、私はもう一つ重要な役割があると思います。それは、「ブランドDNAの進化」という中長期的なメリットです。

経済学者のシュンペーターが「郵便馬車を望むまま何台つなげられたとしても、鉄道は手に入らない」というたとえでイノベーションの飛躍性について語ったように、企業や商品が成長するためには、必ずどこかで非直線的な変異が必要です。コラボは、その動きを作るキッカケになります。

また、コラボにはブランドを若返りさせる効果もあります。たとえば、老舗和菓子屋の「とらや」。毎年のようにコラボを実施し、その協業先はアーティストや雑誌などのメディア、同業者、海外ブランドなど幅広く、毎回とらやならではの新しい価値を提案しています。

少しずつ新しいことに挑み続ける姿勢が、100年以上の歴史がある会社の進化にも大いに影響していると思います。このように、コラボとは「いますぐ売れるプロモーション」であると同時に、「これからも売れ続ける状況をつくるためのマーケティングメソッド」でもあります。

コラボレーションにもPR視点を入れる

「Googleトレンド」で「コラボ」というワードの検索結果を調べてみると、この5年間でコラボの検索量は一気に増加しています。企業の担当者たちがコラボのプロモーション効果に気づいた結果、いま日本中で企業や商品間でのコラボが溢れています。

その結果、「組んだだけ」のコラボ(相手のブランド名だけを借りた、いわゆるタイアップ)はほとんどの場合、誰にも見向きもされません。昨今のコラボには単純な組み合わせだけではなく、その組み合わせが生むニュース性(拡散性)が強く求められるようになってきました。

今回、国内外300以上のコラボ販促事例を分析することで、話題になった(拡散した)コラボの法則を発見し、それらを分類しました。

コラボマーケティングを成功させる「8つの法則」

結論から言うと、話題を集めたコラボは「同じ仲間を見つける」か、「世間の関心を見つける」かのどちらか(もしくは両方)を押さえることで実現しています。それぞれの中に、さらに4つの視点が存在しており、つまり2×4の計8つのポイントが存在しています(下図)

ここからは、この法則と具体的なコラボ事例をもとに成功のポイントを考えます。


まず上図の左側の輪は「同じ」がテーマです。自社ブランドと“同じ何か”を持つコラボ先を見つけることで、自社ブランドが目指す文脈の強化や、足りない部分を補強します。以下、それぞれの分類と事例をご紹介します。

①同じターゲットコラボ

これは、行動や思考が同じターゲットを持つコラボ先を見つけることで、ターゲットとのコンタクトポイントを倍増させるコラボです。

たとえばビックカメラとユニクロのコラボ「ビックロ」では、ターゲット層が新宿に訪れる際に家電量販店とファッションビルの両方を訪れることを発見。コラボして一つの店鋪を開発することで、ほかの店への流出を阻止しました。店内でもユニクロの服を着たマネキンが家電を操作するポーズをとるなど、商品提案だけでなくライフスタイル提案を実現。大きな話題を作るとともに集客に成功しています …

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