「まず~い、もう一杯。」でお馴染みのキューサイの青汁。どちらかというとシニア向け健康食品というイメージが強いが、そのイメージを変えるべくポップアップストアを表参道にオープンした。そのねらいと成果とは。

新規顧客開拓のため、新たなコミュニケーションを展開
緑豊かな土地に建つ、おしゃれなロッジを連想させる外観のポップアップストアが、東京・表参道にオープンした。キューサイ初の期間限定ポップアップストア「Q'SAI Kale Cafe表参道」だ。同社のメイン顧客層はシニア女性だが、「青汁のターゲットとしては年齢や性別に関係なく、より多くの方に届けたいと考えています」と、広報の伊東恭恵氏は語る。
しかしキューサイが30歳代の女性に同社の青汁に対する意識調査を行ってみると、「(CMのイメージより)キューサイの青汁はまずそう」「多彩な商品のある青汁の中で、あえてまずい青汁を選ぶ必要性を感じていない」「自分たち(30歳代)向けの青汁というイメージではない」といった声があった。
「新規顧客層となる30歳代女性を開拓するには、キューサイや、キューサイの青汁に新たなイメージを付与する必要があるとわかりました。そこで、当社としては初の試みとなる期間限定の無料テイスティングイベント『Q'SAI Kale Cafe表参道』を実施することにしました」(伊東氏)
企画成功の一つの指標として特に重視して進めたのは、ターゲットとなる30歳代女性に対し、「当事者意識を持ってもらうこと」「ふだん使うコミュニケーションツールの活用」だ。
まず、店舗の前を通りかかったターゲットに気軽に立ち寄ってもらえるよう、外装や内装には植物の緑も多く取り入れ、30歳代女性の好みに合わせたデザインに。また、ポップアップストアのオープンに先駆けて行ったPRイベントでも同様に、ターゲットに人気の女性モデルである泉里香さんを起用。泉さんがポップアップストアで提供される特別メニューを試飲し、「おいしい!もう一杯!」とアピールすることで、「自分にも関係ありそう」と興味喚起を目指した。
「コミュニケーションツールの活用」では、ソーシャルメディア上での話題化をねらった ...