世界で約1800万ケースを売り上げるウイスキー「ジョニーウォーカー」が、六本木ヒルズ(東京・港区)にポップアップストア「ジョニーウォーカー ハイボールスタジオ」をオープンした。ことし売り上げの二桁増を目指し、消費者とのリアル接点で仕掛ける戦略とは。

歴史や伝統も含め、世界観を伝える
「ジョニーウォーカー」は世界一のシェアを誇るウイスキーで、日本市場でもスコッチウイスキーの中では高い販売量を誇る。昨今のウイスキーブームに乗り、日本のウイスキー市場が前年対比で3%程度伸長する中、「ジョニーウォーカー」はそれを大きく上回る7%の伸びを記録するなど成長を続けている。
同商品を販売するキリン・ディアジオの代表取締役社長の西海枝毅氏は、「ことしは二桁増を目指し、日本市場でのブランドのポジションを上げていきたい」と目標を語る。今回六本木ヒルズにオープンしたポップアップストア「ジョニーウォーカー ハイボールスタジオ」は、「ジョニーウォーカー」ブランドを消費者に体感してもらうために企画。
ポップアップストアという手段でリアル接点を持つに至った理由として、キリン・ディアジオの小泉達也ウイスキーカテゴリーディレクター兼イノベーションディレクター(マーケティング部)は、「お酒の楽しみは味だけではありません。商品の背景やライフスタイル自体を楽しんでもらうことも大事だと考えています」と述べる。
今回は特に「ジョニーウォーカー」をあまり飲んだことのない若年層をターゲットとし、その味わいはもちろん、約200年続くブランドの歴史や伝統も含めて理解してもらった上で楽しんでもらおうと内容を考案、1万人の来店を目標に掲げた。
「ジョニーウォーカー ハイボールスタジオ」で提供されるドリンクは2種類。ひとつは、「ジョニーウォーカーアルティメットハイボール(500円・税込)」で、「ジョニーウォーカーブラックラベル12年」本来の複層的な味わいが楽しめる、ウイスキーをソーダで割ったシンプルなハイボールだ。
これは1909年に「ジョニーウォーカーブラック」が初めて12年熟成させたウイスキーを発売したところ、ウイスキーのエキスパートたちから「アルティメットウイスキー(究極のウイスキー)」だと評され、話題になったことに由来する ...