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ファッション誌編集者軍地彩弓氏が語る 変わる消費、変わらない業界

若者消費 ~インスタ消費、メルカリ、ライブコマース元年~

軍地彩弓氏(編集者)

服が売れなくなってもなお、アパレル業界は縮小するパイの争奪戦に消耗してきた。そもそも、なぜアパレルは衰退したのか。そして復活の道はあるのか。その源泉にある消費トレンドとインサイトについて考える短期連載。

ハッシュタグショッピング

「欲しい服はだいたいインスタで検索しますね」

目の前の21歳の女子大学生はスムージーを飲みながら、そう言ってiPhoneをいじりだした。「例えば靴が欲しいときはハッシュタグで“#靴”で検索をかけて、好きな靴を見つけるんです」

彼女たちのデジタルリテラシーは、30歳代〜40歳代の想像を超える。好みに合う靴を見つけたら、投稿主のプロフィール欄をチェック。URLが添えられていれば、そこからWebサイトに飛んでECで買ってもいいし、ショップ検索して実際にお店でチェックすることもあるという。

また、ある女の子は服を買う際、好きなインスタグラマー(積極的にInstagramへ写真を投稿する人)の写真をチェックして、そのスタイリングどおりの服を探すという。

「だって、着こなしとかわからないじゃないですか。だから、有名なインスタグラマーの服をそのまま探すんです。(スタートトゥデイ配信のコーディネートアプリ)『WEAR』を使うこともあります。

あと、話題のドラマに出演している女優のファッションをそのまま“完コピ”することもあります。Twitterやまとめサイトで、『番組名』『女優の名前』『着用』などと検索すれば、だいたい着ている服のブランドを見つけられます」

消費を動かすのが雑誌やテレビだった時代は遠く、消費はすっかりソーシャルメディアを中心に回っている。

フリマが変えたコスパの価値

彼女たちの買い物場所はリアルショップ、EC、加えてフリマアプリがある。「流行の服って飽きたらすぐ(フリマアプリの)『メルカリ』に売りに出しちゃうので、ちゃんとフリマで売れるかということも、買う時のポイントだったりするんですよ」と言う。

「しまむらやGUの服は、フリマに出しても100円単位の値段しかつけられないじゃないですか。でもブランドネームがあれば、シーズン中だと買値の30%くらいでもちゃんと売れるんです。だから、最近はあまり安すぎるものって買わなくなりました」

極端な例で言えば、先日の「Louis Vuitton(ルイ・ヴィトン)」と「Supreme(シュプリーム)」のコラボシリーズでは、東京・青山のポップアップショップ(期間限定店)に最大で1万人の行列ができた。抽選制で購入できた10万円台のバッグは、いまフリマ市場で70万円を超える値がついている。

安かろう悪かろうではフリマで売れない。だから消費者は適正価格であるか否かの見極めをするようになった ...

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