ファミリーマートは6月27日、店頭での惣菜販売を拡大した。名づけて「ファミ横商店街」。6月5日の発表に合わせ、テレビCMのオンエアもスタート。人気商品のファミチキを擬人化した「ファミチキ先輩」を主人公にシリーズ化する予定。同社は「ファミ横商店街」をきっかけに、中食需要の取り込みを狙う。

6月27日から展開する「ファミ横商店街」。サークルKサンクスの人気商品だった「焼き鳥」を取り入れ、今後も惣菜メニューを拡大する
販促ツールを大幅に減らし 価格訴求も控える
ファミリーマートの澤田貴司社長は、6月5日に開いた記者発表会で、「プロモーションを見直し、ツール類を大幅に減らしたい」と話した。6月27日から、レジ横の什器を「ファミ横商店街」と名づけ、陳列する惣菜の品揃えを広げる施策に関連して言及した。「商店街のように、各店舗内に賑わいをつくりたい。いままでコンビニになかった、さまざまな商品を開発して並べる」(澤田社長)
これまでのファミマの主な販促手法は、値引きキャンペーンだったが、「価格訴求はなるべく抑えたい」と澤田社長は話す。さらに店頭の販促ツールの取り付けに、1週間で平均2時間40分かかっているといい、「効くものもあるが、そうでないものも多い。大量に販促物を取り付けることで店鋪にかなりの負担がある。そうした時間も減らす」。
代わりにテレビCM「ファミチキ先輩」シリーズのオンエアをスタート。澤田社長が「シリーズ化してガンガン打っていきたい」と話す自信作だ。
「ファミチキ先輩」は、文字どおり衣をつけて揚げた鶏肉の人気商品「ファミチキ」を擬人化したキャラクター。ジーンズにファミチキを入れる紙袋をかぶったデザインで、店頭では「ファミチキ先輩」の立て看板もお目見えしている。実は立て看板のファミチキ先輩は澤田社長が扮している。
手がけたのは、元博報堂のクリエイターで、「カロリーメイト」(大塚製薬)や、「きよらのたまご」(アキタ)の広告に携わる福部明浩氏 ...