ラーメン店・一蘭、「味集中カウンター」の裏側に迫る
天然とんこつラーメン専門店「一蘭」は1993年、福岡市に一蘭発祥の店・那の川店を開店した。それ以降とんこつラーメンに絞ったメニューを展開し、2016年には年商174億円に達する企業へと成長している。成長の大きな要因にもなっているのが、「味集中カウンター」をはじめとする独自のシステムだ。
店頭演出・ポップアップストア 心躍る 体験企画
店舗を多くの人に知ってもらい、来店してもらい、さらにソーシャルメディアなどで拡散してもらうにはどうすればいいのか。肉を中心にごはんのオカズを求めて全国を食べ歩く、グルメエンターテイナーのフォーリンデブはっしー氏が語る。
こんニクはー!フォーリンデブはっしーです。私は年間800軒以上を食べ歩く中で、さまざまな飲食店の演出に心とお腹を踊らせてきました。今回はそのテク肉(ニック)の一部をご紹介します。
まず、お店の演出を語るにあたり、お店を取り巻く環境を理解しておかなければいけません。新しくオープンしたお店の半数が3年以内に閉店すると言われるほど、飲食業界は競争が激化。人件費や材料費の高騰化で広告にお金をかけにくいものの、ソーシャルメディアで話題化すれば、自然と情報が広がって集客できる時代になりました。
だからこそ、お店側としてはソーシャルメディアにアップしてもらいやすい「ソーシャルメディア受け」する演出に力を入れています。料理はもちろん、雰囲気や接客など、要素はさまざま。飛び道具的に派手なことをすれば良いということではなく、ソーシャルメディアのユーザーが求めていることを意識して、そこをターゲットに演出ができているかどうかが肝心です。
一方、お客側の動向としては、グルメサイト「食べログ」にすべて頼っていた時代は終わり、今の若者たちは「Instagramのハッシュタグからお店を探す」という、新しい流れができています。「食べログ」で探す時は、点数⇒店名⇒レビュー⇒写真という流れをたどりますが、Instagramの場合は逆で、まずは写真を入口に、それを投稿している人がどのようにコメントしているか、そしてそれを提供しているお店がどこなのか、という順序で探します。
これはソーシャルメディアがもたらした情報革命とも言えます。実際に私自身のInstagram も、2017年6月時点で6万6000人のフォロワーがいる中で、女性が全体の69%、その中で18歳~34歳が80%を占めることから、トレンドに敏感な若い女子がグルメ情報を収集していることが分かります。
そんなInstagramでは、独自のハッシュタグが活用されていますが、写真に撮ってソーシャルメディアにアップしたくなるフォトジェニックな肉料理として、「#フォトジェ肉」というタグも誕生。ビジュアル抜群の肉写真からお店を探せる、という使い方に役立ちます ...