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経営トップ 販促発想の着眼点

顧客との場づくりを通じて 製品価値を伝える

コエドブルワリー

ユニークかつ効果的なプロモーションを展開する企業のトップに、どのような視点で販促を考え、展開しているのかを聞く。

代表取締役社長 朝霧重治氏
1973年、埼玉県川越市生まれ。97年一橋大学商学部を卒業後、三菱重工業に入社。海外向けプラント輸出に従事。98年協同商事に入社し、新規事業や事業再編などを担当する。2003年代表取締役副社長に就任。ビール事業の再構築に着手。09年代表取締役社長に就任。

地ビールブーム終焉後も着実にブランド育成

消費者の価値観の多様化を受け、かつてブームを起こした地ビールが、ふたたび脚光を浴びている。

地ビールは、1994年の酒税法改正で、ビールの年間最低製造量が大きく引き下げられたことをきっかけに、全国各地で参入が相次いだ。

しかし、地ビールの中には製法の面でクオリティに難があったり、醸造所運営の飲食施設で料理とともに提供するビジネスモデルがうまくいかず、姿を消したブランドもある。次第に地ビールは印象を損ねはじめ、醸造所の数も減らしていった。

1996年から埼玉県川越を拠点として販売を開始したコエドブルワリーのCOEDOビールは、地ビールではなくクラフトビールと呼ばれることが多い。クラフトビールとはわかりやすく言えば「手作り」をコンセプトに製造・販売されているビールだ。一方、地ビールは「地元で作られている」という地域色を強く打ち出し、地域振興が主な目的だという点に違いがある。

クラフトビールの魅力は、大手ビールメーカーが販売しているピルスナータイプだけでなく、フルーティな香りが楽しめるビールなど、多様性に富んだ銘柄が揃っていることだ。

2012年頃からクラフトビールを好む人たちが増加したが、その背景には、みんなで同じ銘柄のビールを飲むというかつての飲酒スタイルが、若者を中心に崩れてきて、自分の嗜好に合ったビールを選んで飲む人が増えてきたこともある。

COEDOビール
「伽羅-Kyara-」「瑠璃-Ruri-」「白-Shiro-」「漆黒-Shikkoku-」「紅赤-Beniaka-」の5種類のテイストを揃える。ネーミングは日本の色をモチーフにしている。

アワード受賞の実績が販路開拓に生きる

COEDOビールは、品質重視を貫いたことで着実にファンを増やしてきた。海外でもビール関連のアワードを数多く受賞するなど、高い評価を得ている。昨年は、事業の伸長にともない、新工場「COEDOクラフトビール醸造所」を埼玉県東松山市に稼働させた。

コエドブルワリーは、発売当初から一貫して「手作り」という価値を共有できる人たちに向けて、商品の魅力を伝えてきた。販路はこだわりの飲食店やクイーンズ伊勢丹や成城石井などの高級スーパーや百貨店などをメインに提供している。

「販売を開始してしばらくは、取引先もCOEDOビールのことをよく知りませんでした。モンドセレクションなどの食品・飲料関連アワードで受賞したことを伝えながら、品質重視の姿勢をアピールし、徐々に販路を増やしていきました」(協同商事コエドブルワリー 朝霧重治社長)

主要顧客層は20歳代から壮年期の年代が多く …

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