ピーシーフェーズは2月23日、「販促における動画活用セミナー」を宣伝会議セミナールームにて開催した。コンバージョンアップをテーマにWebやソーシャルメディア、メールマーケティングなどの施策事例や効果について、事例を交えて紹介された。

ピーシーフェーズ 中村昌広氏
共感を生み「B with C」へとつながる動画マーケティング
セミナー第1部では、オイシックス 統合マーケティング部 部長 COCO(チーフオムニチャネルオフィサー)の奥谷孝司氏が登壇。前職・良品計画での動画マーケティング施策の効果や、展望について講演した。
奥谷氏は冒頭、「小売業のマーケティングではしばしば、店舗送客が重要な指標となります。店舗の売り上げに直結するからです。マーティング施策を考える上で大切なことは、購買データだけでなく、来店者の検討・購入といったプロセスを目に見えるようにし、把握することです」と考えを示した。
また、有機野菜などの宅配大手オイシックスでも、料理動画でソーシャルメディアでのシェアを伸ばし、直接の購入ではなく、より多くのファンを獲得するための取り組みを実施。「今後は、スマートフォンで見るのに適した、8秒などの短い尺で、縦型の動画、消費者と一緒にブランドを育てるB with Cのコミュニケーションを作るために動画マーケティングに挑戦していきたい」と語った。
動画でコンバージョンアップ メールマーケティングでの活用法
第2部では奥谷氏に加え、アウディジャパン マーケティング本部の井上大輔氏とピーチ・ジョン 取締役の門松茂伸氏、サイトやアプリの構築、メールマーケティングの施策など企業のマーケティング活動を支援するピーシーフェーズ 営業本部の中村昌広氏が登壇し、パネルディスカッション形式で進められた。
ピーシーフェーズでは、販促メールの開封率やコンバージョン率を上げるため、動画を組みこむ「Vmail」を開発。実証実験を通して、その効果について語られた。
アウディジャパンでは、ディーラーへの送客を目的として、メールマガジンでGIFアニメを組み込んだAパターン、静止画のBパターンに分け実施。実際のディーラー検索はAが優位との結果に。井上氏は「ムダなクリックを避けたことが、顧客体験の向上につながり、結果に寄与したのではないか」と分析した。
ピーチ・ジョンでは、購入経験の少ない顧客に対して、動画を組み込んだメールは静止画のそれよりも10%ほど効果が高く、また35歳以下の若い世代が動画に高い反応を示す結果が出た。「動画を活用することで適切な顧客セグメントを見つけ出すことができた。そこから成果をあげるためにはセグメントごとに動画の種類や見せ方を変えることも必要であるとわかった」と門松氏。
中村氏は「動画での表現はさまざまな手法があると思います。だからこそコンバージョン率を上げるには受け手・目的に合わせて直感で訴えかけるような表現や手法を取り入れることが必要」と述べた。
2社の事例から、奥谷氏は「受け手に最適化した動画を作ることの必要性を感じた。動画は流せば見てもらえるは限らない。クリエイティブも大切だが、まずは誰のための何のための動画かを考えることが重要」と締めくくった。

オイシックス 奥谷孝司氏

アウディジャパン 井上大輔氏

ピーチ・ジョン 門松茂伸氏
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