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トップの現場力

店舗は『ブランドアンバサダー』を育てる場

ニューバランス ジャパン

大きな「N」のマークをシンボルに、世界有数のスポーツメーカーとして存在感を放つニューバランス。創業111年目を迎えた老舗メーカーながら、世界で3番目のアスレチックブランドを目指し、近年はサッカーやゴルフ、アパレルと新たなカテゴリーへの挑戦も続ける。歴史と革新を両立させる企業のなかで、冨田智夫社長は社名のような"新しいバランス"感覚のある経営手法で成長に導こうとしている。

ニューバランス ジャパン 代表取締役社長
冨田 智夫(とみた・ともお)氏

1964年大阪府生まれ。立命館大学卒業。1987年4月蝶理入社。1992年6月兼松入社。ブランドビジネスに携わる。2007年8月ニューバランス ジャパンに入社し、営業本部副部長に就任。2008年営業本部長、2009年7月執行役員、2012年4月常務取締役を経て同年12月から現職。

―貴社では現場力をどのように捉えていますか。

私たちは現場を「ブランドを表現する場」だと捉えています。つまり、「ニューバランス」というブランドを表現する力こそが、現場力になります。私たちとお客さまが実際に接する現場で、ニューバランスというブランドをどのように伝えるか。あるいは、お客さまにどのような体験を提供できるかが、最も重要なポイントだと認識しています。

その上で、私たちの現場力は、「モノ」「ハコ」「ヒト」の3つの要素から成り立っています。はじめに「モノ」ですが、ニューバランスというブランドは、1906年にアメリカのボストンで矯正靴のメーカーとして誕生しました。今年で111年目を迎えますが、グローバル化した現在でも、一部の商品はアメリカに6カ所ある自社工場で製造しています。アメリカのブランドとして、アメリカで「モノ」を生産することはブランドの根幹でもあります。

さらにスポーツブランドとして、突出した長い歴史が現在の商品にも受け継がれている。いま陳列されている商品にも、111年間のストーリーやブランドの歴史を背景に持っているのです。

「ハコ」は、「器」とも言い換えられます。現在国内に6店舗ある直営店は、ただ商品を販売するためだけのスペースではなく …

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