カルビーは、日本で長く愛されている各社のお菓子を集めたポップアップストア「Yesterday's tomorrow」を、2月8日~14日、伊勢丹新宿本店2階にオープンした。百貨店に、同業他社が集った背景とは。カルビーで同企画に携わった事業開発本部の川﨑奈緒氏と金ヘジン氏に聞く。

お菓子のはかり売りコーナー。約100種類そろえた。
食とファッションのコラボストア 期間限定オープン
「このお菓子、まだあったんだ!」─伊勢丹新宿店で2階に、ファッションフロアとは思えない声が響いた。2階の一角にカルビーが出店したポップアップストア(期間限定店)だ。20歳代~30歳代の女性をメインターゲットにオープンしたという。
店内には、1980年代半ばまでデパートの地下でも見られたお菓子の量り売り(150グラム450円から、税抜)や、カルビー、江崎グリコ、森永製菓など数社のお菓子を並べたコーナーを用意。さらには、「かっぱえびせん」のパッケージをモチーフにしたパソコンケースなど、雑貨やアクセサリー約20点のアイテムも販売した。
パソコンケースは、ユニークなデザインに引かれ、クラッチバッグとして買った女子高校生もいたという。
こうした商品デザインは、伊勢丹側の本領を発揮するものだった。同社を介して雑貨はすべてデザイナーに発注。「作品にかける熱意と質の高さに驚かされた」と振り返る。
たとえば、ほぼ2日間で完売したという、ギンビスの「たべっ子どうぶつ」をモチーフにした保温式ボトル。イラストレーターでスタンプアーティストのAkkoさんが、お菓子の動物の型をスタンプにし、九谷の和絵具を用いた転写シールを制作する上出瓷藝(石川県)が協力して、ボトルに押印したようなデザインを実現した。…