パッケージデザインを制作し、決定するときにいつも悩むのは、「新しさ」と「安心感」の2つをどう両立させるかである。消費者は新しすぎるとキワモノとしてしか見てくれず、商品の存在は認識してくれるが購入はしてくれない。一方で安心感のあるいわゆる“それらしいデザイン”にしすぎると、多くの商品の中に埋もれてしまい、気づかれずに終わるか、たとえ気づかれても、わざわざ新商品として購入するほどの魅力が伝わらずに買われない。「新しさ」と「安心感」という矛盾する2つの要素の間で、デザイナーもマーケターもいつも悩むのである。
「明治 ザ・チョコレート」はこの絶妙なバランスを完成させたデザインだと言える。従来の板チョコにはないデザインでありながら、安心感がある。スーパーの板チョコのパッケージといえば、横長・横置きデザインで …
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