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ツイートは来店を促すPOP 東急ハンズ池袋店のTwitter販促術

東急ハンズ 池袋店

集客や販売の促進を目的にTwitterなどを活用するケースが増えているが、日々の運用に苦戦している店舗は少なくない。2016年1月18日時点で1万8000人超のフォロワーを抱え、東急ハンズ全店でフォロワー数1位の東急ハンズ池袋店の2人の担当者に、運用の裏側について聞いた。

ツイートの反響ごとに売り上げへのインパクトを集計

─東急ハンズ池袋店のTwitterアカウントは投稿に対する反響が大きく、消費者にとって人気のアカウントになっています。リツイート(ツイートをシェアすること)やLike(ツイートに対する賛意をはじめとするさまざまなリアクション)といった反響は、実際の店舗での売り上げにどの程度直結するものなのでしょうか。

戸村伸子▶ やはり反響が大きいほど、店舗の売り場でも商品が売れます。反響が大きいと問い合わせが増えますし、完売してしまうことも少なくありません。そのため、フロアのスタッフにもどんなツイートをしているのかをすべて確認してもらうようにしたり、リツイート数・Like数に加え、投稿が見られた回数やURLクリックなど反応された回数、いわゆる「ツイートアクティビティ」もつけてフロアに公表しています。ただ、そうした数値が公表されるころには、フロアにも問い合わせが入っていたりするので、「Twitterに投稿したんですか?」と聞かれますね。

─リツイートとLikeと、どちらのほうが売り上げに直接的に結びつきますか?

戸村▶ どちらが、といった偏りはなく、両方を合わせた反響の大きさが相関するようです。やはりリツイートとLikeの合計が2桁と3桁、あるいは4桁では、売り場へのインパクトがまるで違います。来店はもちろんですが、問い合わせの量も増えます。ただその現象は、ほかのハンズの店舗でも起きています。つい最近も、ツイートによってハンズ全店で「ウタエット」というボイストレーニング機器がほぼ売り切れてしまったことがありました。

後藤秀太▶ 具体的な数値は言えないのですが、ツイートごとに売り上げへのインパクトも集計しています。また徐々にですが、投稿した商品の陳列場所をわかりやすい場所に変えるなど、フロアとの連携も進めています。新商品情報は事前にわかりますから、「これはイケる」という商品に目星をつけておいて、その商品が入荷したらすぐ書き込むようにもしています。Twitterはスピード感が重要なので、ほかのハンズの店舗に先を越されないように意識していますね。

─もともと、どのようなきっかけでTwitterアカウントを開設したんですか。

戸村▶ 東急ハンズ本社のアカウントが2009年10月に開設され、池袋店で開設したのが2013年4月でした。前の上司が主導していたので詳しいいきさつはわかりませんが、「明日から始めますので、皆さん何かツイートしてください」といった感じだったと記憶しています(笑)。ハンズの広島店をはじめ、地方では方言でつぶやくなどのキャラクター色を打ち出していますが、池袋店ではキャラクター作りをしないことにしています。あくまで店舗としての売り上げに貢献することが目的で、商品の情報を具体的にお伝えしたい。イメージとしては、ツイートは商品のPOPであり、それをTwitterで流しているような感覚ですね。札幌店なんかも、有名なローカルテレビ番組「水曜どうでしょう」のグッズを取り扱っていることもあり、ユニークな投稿が多いですよね。

後藤▶ 個人的には東急ハンズ札幌店の投稿は攻めているので、参考にしています。渋谷店などでは、投稿者のニックネームを付けて投稿していたりもしますね。Twitterの活用は各店舗に任されていて、それぞれの店舗にキャラクターやカラーがあります。

戸村▶ ポイントは、店舗によってフォロワーの方々の属性も異なるということだと思います。池袋店のフォロワーはアニメやプラモデル好きの方が多いので、そうした嗜好を持っている方々に響く商品を選ぶことは意識しています。フォロワーさんが池袋店のアカウントに求める商品や情報をお伝えすることが最も大切で、それを常に考えるようにしています。

後藤▶ キャラを出さないというのは、(ツイート1回あたりの上限文字数である)140字という限られた文字数のなかで、極力商品の情報に使いたいと思っているからでもあります。

通常の業務の隙間時間で売り場に足を運び、ツイートのネタを探す。サイズ感が伝わるよう手に持って撮影したり、商品の全体像がわかるように背景を写すなど、細かい工夫も。

通常の業務の隙間時間で売り場に足を運び、ツイートのネタを探す。サイズ感が伝わるよう手に持って撮影したり、商品の全体像がわかるように背景を写すなど、細かい工夫も。

反響の大きいツイートのコツは「写真の見映え」と「書き出し」

─ソーシャルメディアの運用は日々の継続が難しいと言われますが、どのような運用体制ですか。また、つぶやく際のルールや意識されていることはありますか。

戸村▶ 販売促進担当の3人で「どのような投稿をしようか」という打ち合わせを定期的にしながら、活用しています。「物議を醸す可能性があることはツイートしない」といった決まり以外は、これといって厳密なルールはありません。

後藤▶ 一日の投稿数も定めてはいません。各自ほかにやるべき仕事があるので、その合間で売り場に行って投稿するネタを探しています。業務形態がシフト制なので、例えば2人いる日なら交互に時間を取り、売り場に赴くというような感じです。一日のツイートにかける時間は常に細切れですが、合計するとだいたい2時間くらいでしょうか。

戸村▶ 池袋店は8階層あるので、何をどこで売っているかを伝えるために、投稿には「ハンズ池袋店○階にて販売中」という一文を必ず沿えるようにしています。お客さまが店舗に来て商品に迷わずたどり着けるようにすることも、ツイートの役割ですからね。

後藤▶ なるべく上層階の商品を紹介するようにもしています。お客さまが来店された時に最上階まで昇っていただくことで、全フロアを見ていただける可能性が高まるためです。そもそも上層階にあるペット売り場やバラエティと文具は新商品も多く、投稿する機会が多いこともあるかもしれませんが。ただ商品選びで言うと、毎日売り場を歩いて目に留まった商品について書くことが多いので、本当にランダムです。

戸村▶ ルールとして決めているわけではないのですが、投稿する際に気をつけていることはいくつかあります。ひとつは、写真の見映え。Twitterでまず目に入ってくるのは写真ですし、写真が命だと思っているので、ほかのアプリなどを利用して修正や明るさを調整しています。また商品の大きさが具体的に伝わるように、そのまま撮るのではなく手に持って写真を撮るといった細かな工夫もしていますね。それから背景も商品のPOPや棚を写すなどしています。これは個人的にこだわっていることなので、ほかの2人が投稿した写真を見ると「もったいない!」と思うこともあります(笑)。もうひとつは書き出し。きちんと見てもらえるように、1行めにはキャッチフレーズの役割を持った言葉を入れています。1行めが面白くないと、最後まで読んでもらえないですから ...

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