買い物行動をデータで捉え、個々の消費者理解を深める
国内市場に大幅な成長が期待できないこれからの時代、大半のメーカーにとっては、従来からの売り上げ・シェア競争に加え、優良顧客の獲得競争が大きな課題となっている。そのためにどのようにデータを駆使するべきか。博報堂 博報堂買物研究所の前嶋誠一郎氏が解説する。
デジタル販促 瞬間を捉えて売上増
商品のプロモーションでは、どんなに話題になってもその商品が売れなければ本末転倒だ。広告主側にも迅速で柔軟対応が求められている。ここでは購買につなげるためのWebプロモーションについて学ぶ。
売り上げに直結するWeb プロモーション。数年前にそんなオリエンが来ていたら、間違いなくこう言っていただろう。「難しいですね。1GRPでもCMを増やした方がいいのでは」。
それくらい消費材においては、2,3年以上前のWebプロモーションは売り上げに影響がなかった。なので、CMのあまった予算で「何か面白いこと」「何か新しいこと」「カンヌを取れそうなこと」を作る。そうすることによって、最先端のことをやるブランド、すなわち若くてイケてるブランドというイメージを作り出す。主にWebプロモーションとは、そんな役割を担っていたのだと記憶している。みんなそれが良いと思っていたし、僕もそうだった。
2013年、はじめてWebプロモーションのCDとして任せていただいたのが「カルピスオアシス」という渇きを潤す飲料だ。ざっくり言うと塩カルピス。オリエンは「潤すという機能をSNSで話題化してほしい」。CMではカラダの渇きを描くという。であれば、こちらはSNSの渇きを潤そうと考えた。
そこで公開したのが …