成長分野を正しくとらえよう 求められる次の一手
ことし1月〜9月累計の訪日外国人客数は1797万8000人。2016年の客数は、2015年通年の1973万人を超える公算が大きい。一方、為替の影響を受け、消費額は2014年並となった。企業は今後、どう舵取りを行うべきか。ジャパンショッピングツーリズム協会の新津研一専務理事に聞く。
訪日客向けプロモーション
全国のセブンイレブンなどに設置されているセブン銀行ATMは、2007年から海外発行カードで日本円を引き出せるサービスを提供している。訪日需要が加熱する以前から地道に拡大し、いまではなくてはならないインフラになりつつある。
セブン銀行のATMが、海外発行カードに対応し、日本円を引出せることを訴求した交通広告。外国語対応した広告は目につきやすい(2015年3月撮影。現在は掲出していない)。
2016年9月29日時点で、セブン銀行のATM設置台数は、日本全国で2万3000台を超えた。16年度計画は2万3700台。
セブン銀行ATMは、訪日外国人客が、買い物などをするために、海外で発行されたカードで日本円を引出せるサービスに対応している。16年度4月〜6月期に、同社のATMで海外発行カードが利用された件数は、約185万5000件。1時間に約850回利用される計算だ。15年度同期比で、約30%増加した。
セブン銀行が海外発行カードへの対応を始めたのは2007年のことだ。当時、同様のサービスを持つ銀行はゆうちょ銀行とシティバンクだけだった。訪日客需要が、まだ加熱する前のサービススタートだった。
訪日客向けに積極的に告知を始めたのは …