スポーツチームの「集客施策」は小売業やサービス業でも応用が利くはず。今月は、斬新なイベント企画でファンの熱量を高めているサッカーチーム「川崎フロンターレ」の集客術を紹介する。
コラボイベントで新規の顧客にもリーチ
1試合平均で約2万2000人の来場を記録している川崎フロンターレ(川崎F)。ホームグラウンドの等々力陸上競技場の収容人数は2万6827人のため、常時8割以上の動員を記録していることになる。
集客が好調な要因について、プロモーション部の鈴木順氏は、「もちろん、チームの成績もありますが、プロモーションの観点からすると、サポーターとの情報交換や、多くの人を巻き込んだ企業コラボイベントにあります」と説明。
一般に、コラボイベントでは、複数の企業が互いの強みを生かすことにより、新たな価値や企業単体では難しい「話題性」を生むことができる。コラボイベントについて鈴木氏は、「互いの顧客(市場)にアプローチできるため、新規の顧客獲得につながる。コラボだからこそ実現するサービスを提供でき、結果的にサッカー、フロンターレを通じて来場者にも喜んでもらえる」と解説した。
川崎Fでは通常、試合の当日にはキックオフの約3時間半前から …
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