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「販促」と「広報」の因果関係

PRの「P」は「プライベート」?

森永製菓のゼリー飲料「ウイダー inゼリー」が好調だ。2016年4月〜6月期は前年同期比128%となった。この勢いをさらに増そうと、部活をターゲットにしたプレゼント企画を実施。話題を広めた。

「フレフレ、部活。母校にinゼリー」キャンペーン公式サイト。

約2週間強で40万票集める
マス広告並の認知率

森永製菓は9月1日、ゼリー飲料「ウイダー inゼリー」で、「本気でがんばる部活生を応援する」というコンセプトを掲げ、OBやOGが母校の後輩たちへ「ウイダーinゼリー エネルギー」を無料で「差し入れ」できるキャンペーンを開始した。

「ウイダーinゼリー」ブランドは、14年3月のリニューアル後、14年度は前年比8%減と失速するものの、2015年度は、ビジネスシーンを中心にスポーツや女性層、風邪などのさまざまな消費者ニーズに対して機能性を訴求、前年同期比119%(出荷ベース)で文字どおりV字回復を果たした。2016年4月〜6月期も、同比128%と好調を保っている。

さらに勢いを増すためにスタートしたのが今回の企画だ。「フレフレ、部活。母校にin ゼリー」キャンペーンは、特設サイトに掲載した、全国約5000高校(定時制・通信制なども含む)から、応援したい部活動に投票をすると、抽選で500の部活に「ウイダーin ゼリー エネルギー」1ケース36個入りをプレゼントするというもの。得票数が多くなるほど当選の確率が上がり、票数の多い部活はランキング形式で紹介する。

投票数は9月半ばまでで約40万票にも上る。開始1週間で27万票というロケットスタートだったが、まだまだ勢いは弱まっていない。キャンペーン自体の、高校生〜40歳代男女の認知率は11%強。サイト来訪率も3%を超えた。マス広告にも匹敵する反響だ。キャンペーンそのものの告知は、Facebook広告やプレスリリースを送った程度だった。

なぜ、ここまで大きく話題を広げられたのか。同企画のクリエイティブディレクターを務めた佐久間崇氏(電通)は、「『ウチの高校の部活』という『プライベート・リレーション』を築けたのではないか」と振り返る。「『部活』というプライベートなつながりを軸にしたことで、本来の意味での消費者一人ひとりのつながりをたどり、今回の企画が広まっていった実感がある」。

ソーシャルメディアの反応から見えたインサイト

特異な動きを見せたのは、Twitterだった。「部活のような実際の知り合いはFacebook側に多いはず」というのが佐久間氏の事前の見立て。シェア(共有)時に画面に表示される画像に「高校名」を出すと ...

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