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ECの分水嶺はクリエイティブにある

「あとで売れるか」個人間ECは購買意識にも影響

消費者同士で商品を売買するC to CのEコマースが活況を呈している。その代表格が、フリーマーケットアプリの「メルカリ」だ。すでに日本国内でのダウンロードは3000万回を突破。C to CビジネスのECサービスの台頭は、消費者の心理や行動をどのように変えるのか。

CtoCのECがこれまでになかった“出口”に

スマートフォンで商品を売り買いできるフリーマーケットアプリ「メルカリ」。2013年7月のアプリリリース後、2015年2月に1000万ダウンロードに到達すると、同年10月にはダウンロード数2000万回、そして今年5月には3000万回を突破するなど、成長を加速させている。

累計出品数は約2.5億品で、1日に50万品以上が出品される。主な利用者は20代から30代の女性で、出品点数のうち約4分の1が女性向けファッション関連だが、ゲームや趣味用品・男性向け商品の出品も増加。利用者のすそ野を、男性を含む10代〜60代まで広げた。

比較的手ごろな値段でモノが買えるC to CのECサービスだが、利用者が増えるにつれ、新品を買う人の減少を促すことはないのだろうか。ある調査で「メルカリ」の利用頻度の高いユーザーを対象に、「新品の購入は減ったか?」と聞いたところ、「これまでと変わらない」「以前より増えた」の声が多かったという。

「私自身『メルカリ』ユーザーなので共感するのですが、『気に入らなかったら売ればいいや』と思うと、少々値が張る商品でも購入のハードルが下がるのではないでしょうか。『自分に合わなくても好きなときに簡単に売れる』と、C to CのECがこれまでになかった出口となったことで、新品を買う後押しになっているのかもしれません」と広報の中澤理香氏は話す。

「後で売る」を意識した購買行動を喚起

同時に、「売ることを前提とした買い物」という購買行動が生まれるに伴って、「あとで売りやすいように、タグや包装を取っておく」「自分だけが欲しいものより、多くの人が知っているブランドを選んで買う」といった利用者が登場したのではないかと、中澤氏は指摘する。「たとえば再販価値という言葉は、これまで車やマンションなどの大きな買い物にしか使われませんでした。それが …

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