2011年から、中高生向けのプログラミング教育を全国で実施し、事業を拡大しているライフイズテック。海外にも事業を広げ、すでにシンガポールで実施中で、今年からはオーストラリアでの開催も決まっている。プログラミングを教えるだけでなく、企業とのコラボレーションなどを通じて、社会やビジネスシーンとつながる企画を数多く実施しているのが特徴だ。
ライフイズテック 代表取締役CEO 水野雄介(みずの・ゆうすけ)
1982年、北海道生まれ。慶應義塾大学理工学部物理情報工学科卒、同大学院修了。大学院在学中に、開成高等学校の物理非常勤講師を2年間務める。その後、ワイキューブを経て、2010年、ライフイズテックを設立。14年、コンピューターサイエンスやICT教育の普及に貢献している組織に与えられる“Google RISE Awards”を、東アジアで初めて受賞。「日本のIT界にイチロー並みの人材を送り出す!」を目標に、世界を駆け回る日々を送っている。
大学の協力を得て開催 口コミで集まる参加者
教育界に新しい風を巻き起こしている企業がある。中学生・高校生を対象に、最先端のITプログラミングが学べる「キャンプ」と「スクール」事業を実施している、2010年創業のライフイズテックだ。
キャンプは中学校・高校が春休みと夏休みの期間中、東京大学、慶應大学、名古屋大学、北海道大学など全国の大学を会場にして実施。期間は3~5日間で、アプリ/プログラミング、デジタルアート、ゲーム開発、ウェブ制作の4分野、合わせて14コースを設置する。参加料金は今年春のキャンプの場合、5万6200円からとなっている。
中高生にプログラミングを指導するのは、メンターと呼ばれる現役大学生たちだ。ライフイズテックはメンターに対し、指導に必要なITスキルや、中高生をファシリテートしていくコミュニケーション力などをテーマにした100時間にわたる研修を実施。授業の質の向上に力を入れている。
ライフイズテック 代表取締役CEO 水野雄介氏は「中高生一人ひとりが持つ可能性を最大限伸ばす、というのが当社の理念です。しかし、これまでは子どもたちの創造性や技術を伸ばす環境や教育システムが十分ではありませんでした。キャンプを通して、仲間ができ、先輩たちと接することで、人生の目標を見つけ成長していく子どもたちを、これまでたくさん見てきました」と語る。
地方からもたくさんの中高生が参加し、1回のキャンプに多いときは250人ほどが集まることもある。スタート当初は数名の参加者だったが、年々参加者は増え …