来店者から会話が始まる H.I.S.渋谷本店の仕掛け
「旅行会社の店舗は予約をするだけの場所」というこれまでの概念を捨て、新しい店舗のカタチを創造・提案しながら注目を集める「H.I.S.渋谷本店」。「猿田彦珈琲」や「HMV&BOOKS TOKYO」とのコラボレーション、立体ディスプレイやイベントなど、五感で楽しめる体験型店舗での接客について聞いた。
「店員力」で売り上げを伸ばす
アルビオンは3月、東京・表参道に新業態「テラリウム表参道」をオープン。自然派コスメ「インフィオレ」シリーズを販売するほか、無料で試せる足湯もあり、同社の考えるオーガニックカルチャーを発信する。体験できる場を多く設けた同店では、店員がどんな提案をしているのか。
入口そばにある足湯スペース。お湯を張る器は信楽焼きの陶器。入浴剤を入れる時に使うグラスは琉球ガラスで、同店に関係のあるエリアの伝統工芸品も取り入れた。こうした細かなこだわりも顧客との会話のきっかけになる。
ガラス張りの3階建ての路面店「テラリウム表参道」。森をイメージした店内は、切り株のオブジェや川のせせらぎの音など、随所で自然を感じさせる。入口に立ち、まず目に入ってくるのは、白神山地や沖縄で撮影された美しい映像が流れるデジタルサイネージと足湯だ。予約なし無料で入れ、入浴剤の香りが、来店者をリラックスさせる。
「3種類の入浴剤をお試しいただけます、香りを嗅いでみますか?」出迎えてくれたのは、アンバサダーの前川円氏だ。アンバサダーという役職は、アルビオンの他店舗にはなく、テラリウムならでは。オリジナルの自然派コスメを揃える同店が考える「オーガニックカルチャー」を、顧客に伝える役割を担う。
「来店されるのは30~40代の働く女性がメイン。忙しくされているお客さまには、五感で癒されてほしいです」と話す。
最近では、足湯のことをすでに知っていて楽しみにしている来店客も多く …