商品展示に加えて、商品そのものに訴求ポイントを記載することで、「商品自体のPOP化」を実現。ひとつの店頭ツールで、2つの役割を果たしている。
店頭のスペースはとても貴重である。一般的に、商品を陳列するフェース数が増えれば、売上は上がるからだ。メーカーの営業担当者は日々、自社商品のフェースを増やそうと、競合との陣取り合戦をしている。視点を変えて、店頭ツールはどうだろうか。店頭ツールを置くと商品は置けなくなる。つまり店頭ツールは、同スペースに商品が置いてある時以上の売上増をもたらすことが期待されているのだ。
したがって、スペースをどう効率的に使えばいいのかが、店頭ツール企画の悩みのタネとなる。スペースが限られている一方で、訴求したい内容は多くあるのだ。最近では商品特長の訴求のほか、実際に商品に触れて体験してもらうために、商品サンプルを置きたいという要望もある。
こうした、限られたスペースでの展開という悩みに対して、秀逸なアイデアで解決している店頭ツールに出会った。「ヒートクロス・エアーアクト」はスポーツ用品を手掛けるゼビオが開発した吸湿発熱素材だ。この素材は、身に付けて2分で2℃発熱し、快適な暖かさを保つという特徴がある。加えて肌触りも良い。機能性と着心地の両方を兼ね備えているのだ。店頭で訴求を行うのであれば、ぜひこの2点を来店客に知ってもらいたい。しかし、機能性の訴求を行った上で、着心地を確かめられる商品サンプルを置くにはスペースが足りない。
そこで、「ヒートクロス・エアーアクト」素材のシャツで行われていたのは ...