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店の魅力の打ち出し方

人の流れも変えるこれからの商業施設

2015年に話題になり、集客効果をあげた商業施設・店舗と、2016年以降のオープンで注目のスポットを、雑誌『東京ウォーカー』編集長の長瀬氏に聞いた。

新宿駅新南口に誕生する「ニュウマン」。同施設にオープンするショップの約8割が、新宿エリア初出店。「ブルーボトルコーヒー」や「シャネル」などが出店予定だ。

─2015年を振り返って、話題になった施設や『東京ウォーカー』でよく取り上げた施設はどこですか。

商業施設としては、「二子玉川ライズ・ショッピングセンター・テラスマーケット」「渋谷モディ」「モリパーク アウトドアヴィレッジ」などがあげられます。また、2015年12月17日に浅草にオープンした「まるごとにっぽん」も話題を集めると思います。

二子玉川ライズは、職人厳選のハム・チーズやスペイン マヨルカ島の菓子パンなどを扱う日本初上陸のグルメストア「マヨルカ」、関東初出店の体験型DIYショップ「DIY FACTORY(ディーアイワイファクトリー)」、「蔦屋家電」など話題性豊かなお店が多く、二子玉川沿線の人々を中心に集客し、話題にもなっていました。「渋谷モディ」は、アパレル・雑貨店やカフェなどに加えて、HMVの新業態「HMV&BOOKS TOKYO」が入り、音楽・書籍といった軸を導入。高級路線の「カラオケ・レインボー」やライブスタジオ、レストランフロア、訪日客向けのツーリストインフォメーションセンターも備えており、出店している55店舗の顔ぶれは多彩です。

前の2施設に比べ、よりコンセプトが振り切れているのが、アウトドア特化型のショッピングモール「モリパーク アウトドアヴィレッジ」。商業施設でありながら16.5mのクライミングウォールや広場、池などを備えている点が特徴的。遠足やハイキング気分で、体を動かせる場として利用できます。

「コールマン」「ザ・ノースフェイス」「スノーピーク」といったブランドの国内最大規模となる店舗を構えており、日本再出店や初出店となる直営店も設けています。品ぞろえは各ブランドのオールアイテムを用意。初心者からハイエンドユーザーまでカバーしており、そうした点も人気の理由でしょう。

最後の「まるごとにっぽん」は、浅草に日本各地の“本物の逸品”“隠れた名産品”を集めた商業施設。郷土料理のレシピを学べる体験コーナーや、試食会・料理ショーなどもあり、エンターテインメント性を持った巨大なアンテナショップといったイメージです。

観光名所の浅草という立地から、訪日観光客が数多く同施設を訪れることが予想できます。2015年12月にオープンしたばかりですので、これからの盛り上がりに、さらに期待しています。

─2015年に話題になった施設に共通点や傾向のようなものを感じますか?

単に新施設をオープンしたというだけでは、話題化は難しい時代。そのため、何か他施設にはない「真新しさ」を持ち、それをフックに話題になり、人を集めている施設が多いと思います。

先にあげた事例では、「日本初上陸店の開店」「アウトドアに特化し、体を動かせる施設を併設」「実演・イベントのある巨大アンテナショップ」といった要素がフックになっているのではないかと思います。

あとは、さきほどの「まるごとにっぽん」もそうですが ...

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