深夜の渋谷ロフト。『スター・ウォーズ』最新作の関連グッズ販売解禁初日、特別営業にファン(300人限定)が集まり、一番乗りで商品を購入。
©&TM Lucasfilm Ltd.
大人から子どもまで消費意欲を目覚めさせる
興行収入と玩具、ゲーム、DVDなど関連グッズ販売額を合わせると3兆円規模とも推計される『スター・ウォーズ』。世界中で消費意欲を覚醒してきたコンテンツである。
第1作の公開は38年前。「遠い昔 はるかかなたの銀河系で…」の一節で始まる物語は、ジョージ・ルーカスにより全9部作で構想され、「エピソード4」から映像化。旧3部作を70~80年代に公開、その後新3部作を90〜2000年代に、そして7作目『フォースの覚醒』が15年12月に封切りとなった。最新作はルーカスフィルムを買収したウォルト・ディズニーからの配給。ディズニーは15年1月から「スター・ウォーズ・イヤー」を打ち出し早々に宣伝を開始した。「15年11月現在、関連グッズ販売額は昨年比で約2倍。商品を作っても人気がなければ売れない。これは大々的なプロモーションの成果」とキャラクター・データバンク陸川和男社長は見る。
歴史ある同シリーズは親子3世代で見られている稀有な存在。タイアップしたい企業にとっては、幅広い世代にアプローチ可能なコンテンツと言える。キャラクター・データバンクの2015年6月に実施した調査によると、好感度の高いボリュームゾーンは40代以上の男性。だが7〜9歳の小学生低学年男子も4割が好感を抱き、商品欲求度は27%、「ファン層は下の世代に広がっている」と陸川氏。最新作の主人公は女性とし、女性や新世代のファン開拓にも挑む。本作をプロモーションに起用した各社の動きを見ると、その対象はコアな男性ファン層に限らず、20~30代女性、15~35歳の若者、訪日外国人観光客と実にさまざま。ファン層の分厚さが、幅広い企業とのタイアップを可能にする。
歴代の『スター・ウォーズ』タイアップを振り返り、強烈なインパクトを残したものと言えば …