思わず、人に見せたくなる、「巨人の口に呑み込まれてしまった写真」を撮ることができる。
店頭での撮影・拡散を促す「来店客参加型ツール」
これまで、店頭プロモーションはマス広告を起点として始まるプロモーション施策の「最後の押しの一手」という役割を与えられてきた。消費者はマス広告で商品を認知し、店頭で商品を比較検討して購入に至るという流れだ。しかし、いまや商品ごとに認知のきっかけも違えば、購入までに触れる情報もさまざまであり、購入も店頭に限っていない。
このような購買行動の中で重要視される情報ソースに、SNSなどによる「口コミ」が挙げられる。時にメーカーが発信する情報以上に参考にされ、また役に立つ口コミ情報などは商品の購入検討者の間で拡散されている。店頭ツールも店内での訴求に終わるのではなく、ターゲットの役に立つ訴求内容が口コミの様に拡散されるシーンを見かけるようになった。今回紹介する東宝の『映画「進撃の巨人」劇場スタンディ』は、まさに拡散させることを狙った店頭ツールである。
このツールは、映画館を中心に書店などでも設置されていた、映画の公開を告知するパネルPOPである。劇中に登場する巨人の顔を大きく配置し、口部分から顔を覗かせることで自身が登場人物の気持ちを体験できるという仕組みだ。人気映画作品ということもあり、パネルの周りでは来店客が興味深そうに覗き込み、またスマホで記念撮影を行っている。パネルPOPには …
あと49%